取り留めもない

映画や舞台の感想書いたり、たまに日記も

砂岡事務所プロデュース『東海道四谷怪談』

www.youtube.com

sunaoka.com

REVIEW

ちょっと感想を書くのが遅くなってしまった。特段推しが居なくても観に行こうと思う作品というかシリーズがいくつかありますが、この劇団鹿殺しの丸尾さんと花組芝居の加納さんの古典シリーズもそのひとつです。

aooaao.hatenablog.com

今回の主役は平野良さん演じる伊右衛門。裏の主役は田渕さんでした。

この二人が見せる愛(哀)憎劇がなんとも愛おしかった。『四谷怪談』は『喰女』でなんとなく内容を知っているくらいだったんだけど、あれと比べてはダメだね。生きながらにして死に、死にながらにして呪うお岩の美しさと哀しさに心打たれる作品でした。

前回は音楽的な要素が強かったけど、今回はより古典的な動作が多くて、歌舞伎俳優でもない人達が堂々と見得を切ったりする姿を見られるのは面白かった。砂岡事務所の俳優たち、基本的に演技がうまいから演技の妙は当然のこと、今回はなだぎ武さんがいてより表現の幅が広がっている気がした。あとは白又大車輪(違う)。私が彼を観る時は大体ワタナベのフィールド内で観ることが多かったんだけど、こうやって外で見るのが新鮮だった。

それでもなんと言っても今回は平野さん。彼からあふれ出る人間の愚かさと色気に目が話せず、クソ野郎なのにいつの間にか生きてくれと望んでいる。彼でなければこれほどまでに愛される伊右衛門にならなかったのではとさえ思う。とにかく平野さんが素晴らしかった。

はあ、最近感想を書くのが下手になったと実感する。なんだこれ。

関連記事

natalie.mu

enterstage.jp

ticket-news.pia.jp

ドクター・フーのクリスマススペシャルが最高だった。

www.happyon.jp

31日からのシーズン10配信に先駆けて放送されたシーズン9のクリスマススペシャル。ドクター・フーのクリスマススペシャルといえばその次のシーズンにとって重要な作品であることに加え、今回はピーター・カパルディ演じるとその妻リヴァーソングのエピソードの『リヴァーソングの夫』と知れば期待も高まるところ。TRUMPシリーズじゃないけれど、今回のエピソードはシーズン4から観ている人にはいろんな伏線がしゅしゅしゅっと回収されていくのが分かって面白い。これを観た後にシーズン4の『静寂の図書館』『影の森』を観ると100%泣いてしまう。

ドクター・フー全般に言えるんだけど、コンパニオンにしろ奥さんにしろ、ザ・美人って感じじゃなくて最初は「うーむ」ってなるんだけどいつの間にか最高!ってなってるから面白い。クララは特別最初からかわいくて驚いたくらい。まあそんななかドクターの妻ですって急に出てきて好きになれるかなって思ったのにいつの間にか大好きになってた。コンパニオンではなく妻として未来と過去を行き来するドクターと生きるのはどんなものだろうっていうか、私自身全然リヴァーの時間軸が理解できてないんだけど、それでもいいかなって。大事なところは分かっているし。でも彼女の最期がどうなるのか知りながら、ところどころ何度か別れの瞬間を目にして、それでも最期のひとときをこうして観ることができて本当に良かった。シーズン11以降はドクターも女性になって、恋愛下手なドクターとはお別れだから、本当にありがとうという気持ち。

もう一つの『帰ってきたドクター・ミステリオ』はアメコミをもドクター・フーが作ってるんだぜ!っていうイギリス人の謎の意気込みを感じて笑ってしまった。それとコンパニオンのナードルのキャラクターがめちゃくちゃ好き。マット・ルーカスはリトル・ブリテンでお馴染み。

www.happyon.jp

心が疲れているときに観るリトル・ブリテンはサイコー。

d.hatena.ne.jp

The Interview Kenichiro Mogi & 「茂木健一郎 リトル・ブリテン」 | freepaperdictionary

面白いインタビューだった。シーズン10でもコンパニオンとしてのナードルが見られるのは楽しみ!

映画『シェイプ・オブ・ウォーター』

f:id:aooaao:20180317154606j:plain

www.youtube.com

STORY

1962年、アメリカ。政府の極秘研究所に勤めるイライザは、
秘かに運び込まれた不思議な生きものを見てしまう。

アマゾンの奥地で神のように崇められていたという“彼”の奇妙だが、
どこか魅惑的な姿に心を奪われたイライザは、周囲の目を盗んで会いに行くようになる。

子供の頃のトラウマで声が出せないイライザだったが、
“彼”とのコミュニケーションに言葉は必要なかった。

音楽とダンスに手話、そして熱い眼差しで二人の心が通い始めた時、
イライザは“彼”が間もなく国家の威信をかけた実験の犠牲になると知る─。

STORY|映画『シェイプ・オブ・ウォーター』大ヒット上映中!

 REVIEW

恋愛映画を観に行ったのにいつもどおりの展開で笑ってしまった。自分の嗜好はどうやっても変えられない。

aooaao.hatenablog.com

aooaao.hatenablog.com

まさにこんな感じだった。思ってたよりオタクよりの映画だったし雰囲気で言えばシネマカリテで上映してそう。アカデミー賞ってマジかと思った。

恋愛要素よりもコメディ要素の方が強くって何度か笑いそうになったんだけど、案外誰も笑ってなくてどうしようかと。そして想像以上に魚人みが強い。なんかもっとイケメンなもんかと思ってたんだ実は。でもそんなことなくて結構普通に魚で、ヒロインなんでこれに恋した?って思ったよね。それが魚人だからあり得ないとかじゃなくて、こころを通わせられることが驚きな感じ。まあでもそういうこともあるかと思えば、それもそれで。何がいいたいかというと、恋愛映画としては感情移入が殆どできなくて困ったという話です。

 

P.S.魚人の中の人はかっこいい。

gigazine.net

動画配信系のあれこれ

Netflixが私のフリータイムの殆どを奪っていると話題なのでひとまず最近見たものたちを羅列します。

 デビルマン crybaby

DEVILMAN crybaby | 公式サイト

f:id:aooaao:20180305000647j:image

主題歌が電グルでサントラに女王蜂が参加しているから観た。普通に泣いた。この作品のロマンまでは分からないけど「悪が勝ってしまった」という感じがあってつらい。全然関係ないけど、おっぱいぼいん感ではなんとなく『ミチコとハッチン』を思い出した。サブカルが好きそう。

クィア・アイ

 Queer Eye | Netflix Official Site

f:id:aooaao:20180305002312j:image

ドキュメンタリーが好き。クレイジージャーニーとか見ちゃうし。 っていう私が一日で見終えたのがこれ。単純にゲイたちがダサ男をばさばさ切って、最終的にはイケメンに変わる変身ストーリーとしても面白いんだけど、それよりもマインドチェンジの方法とか、壁の乗り越え方とかそういう方が面白かった。ジョナサン(真ん中)のフェミニンさは堪らないし、料理とワイン担当のアントニー(右から2番目)は料理するとき毎回方になにか乗せる天才かなと思った。シーズン2来ないかな。

ブラック・ミラー

 Black Mirror | Netflix Official Site
f:id:aooaao:20180305003309j:image

観始めたばかりだけど面白い。海外版『世にも奇妙な物語』って感じ。これは観続けたら暇しないなって。最近思ったのはSFが好きなんじゃなくて、現実の中にSF的な要素が入り込んでくるのが好きなんだなってこと。フルで宇宙人がお送りするのはあんまり得意じゃない。『ガーディアンオブギャラクシー』はなんとか観て、グルートかわいいなで終わった。わかる。

その他にも『スキンズ』とか『ポプテピピック』を観たりしたけど続かなそう。Netflixで手一杯だからHuluやめよかなと思ってたところでドクターフーのシーズン10配信決定のお知らせでやめられなくなった。でもシーズン9のクリスマススペシャルもあわせて配信してくれないと無理。繋がってるんやで。

 とにかく今は通信制限と戦いながらドラマを観る毎日です。

2月の映画と演劇まとめ

観ている作品にめちゃくちゃセンスがあってすごい(自称)

映画

aooaao.hatenablog.com

aooaao.hatenablog.com

aooaao.hatenablog.com

aooaao.hatenablog.com

ドラマ

aooaao.hatenablog.com

演劇

aooaao.hatenablog.com

aooaao.hatenablog.com

aooaao.hatenablog.com

aooaao.hatenablog.com

映画『ナチュラル・ウーマン』

f:id:aooaao:20180304213740p:plain

www.youtube.com

STORY

ウェイトレスをしながらナイトクラブで歌っているマリーナは、年の離れた恋人オルランドと暮らしていた。マリーナの誕生日を祝った夜、自宅のベッドでオルランドは突然意識が薄れ亡くなってしまう。最愛の人を失った悲しみの最中に浴びせられる不躾で容赦のない差別や偏見を浴びせられる。ふたりで暮らしていた部屋から追い出され、葬儀にも参列させてもらえない。マリーナにとって、ただ愛する人に最期のお別れを告げたい、それだけが唯一の望みだった――。理不尽な現実を乗り越えて前を向いて歩き始める彼女の姿に、観る者はいつの間にか共感し、幸せを祈りながらエールを送ってしまうはずだ。

映画「ナチュラルウーマン」公式サイト 2018年2.24公開

REVIEW

私の人生なんてちっぽけで退屈だから映画や演劇を観る。本当に面白いと思えるものはなんなのか。それは私にとってどんな存在になるのか。今はまだ何もわからないけどだからこそ探し続ける。でも時にはこれだって思ったものが実は通過点でしかなかったなんてこともある。『ナチュラル・ウーマン』の主人公マリーナもそうだ。

彼女にはこの人しかいないと思った恋人がいた。けれど彼は突然この世を去ってしまい、彼女は残された。そんなこと思っても見なかったはずだ。だからこそ戸惑い打ちひしがれる。加えて恋人の家族たちもマリーナを追い込む。けれど彼女の人生はまだひたすら続いていて、今まで頑なに女性であろうとしたのにも関わらず、男性としてたどり着いたコインロッカーの中を見て再び歩き出すことにした。その中身が彼女にとって幸せだったのか、またはその逆だったのか誰も分からない。

www.youtube.com

原詩
Ombra mai fù
di vegetabile,
cara ed amabile,
soave più

日本語訳
かつて、これほどまでに
愛しく、優しく、
心地の良い木々の陰はなかった

オンブラ・マイ・フ - Wikipedia

 最後にこの歌を歌うマリーナの清々しい顔を観たら自分も少しずつでも前に進んでいかなくてはならないなと思わされたのでした。あとセクシーに生きたい(願望)

参考記事

elpop.jp

wezz-y.com

realsound.jp

lgbt-life.com

www.huffingtonpost.jp