取り留めもない

映画や舞台の感想書いたり、たまに日記も

映画『ケイゾク/Beautiful Dreamer』

f:id:aooaao:20230225010634j:image

STORY

カルト的人気を博したTVドラマシリーズの劇場版。迷宮入りした未解決事件の継続(ケイゾク)捜査を専門とする警視庁捜査一課・弐係を舞台に、ちょとトボけた東大出の研修生・柴田純が難事件を解決してゆく様を描く。また、個性豊かな登場人物たちや独特のユーモアといった従来の魅力はもちろん、TVシリーズで残された主人公たちのトラウマも明らかに。ある日、弐係に一通のパーティ招待状が届く。それは15年前に沈没した豪華客船の生存者たちにも届けられていた。彼らとともに、会場である厄神島へと向かう真山と柴田。しかし招待客たちは絶海の孤島で、ひとりまたひとりと姿を消してゆく……。
ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer の映画情報 - Yahoo!映画

REVIEW

年末はしっかりとドラマ『ケイゾク』にハマって、そのために年明け1本目に観た映画がその劇場版作品になりました。ドラマに比べると評判が良くないけど、私はこの作品のラブストーリー的な要素が好きなので全然アリでした。

物語の軸となるミステリー要素は正直『金田一少年の事件簿』よりも少し超自然的にして、とはいえ『トリック』ほど凝ってもいない、そんなのありなのっていうネタバラシなんですけどそんなのはまあどうでもいい。それまでに散々繰り広げてきた「アサクラ」という存在との対峙と戦いが一旦どう終わりを見せるのか、ということしか残らない不思議な作品。先にも書いたようにここまでに作られた柴田(中谷美紀)と真山(渡部篤郎)の関係性が実生活と共に濃くなっていったのが人間らしくて好きでした。極端な感情と美学が好きなのでこの2人の会話と関係性に潔癖なほどの完璧さを感じていたのは事実で、それがあの小舟の中で終わったのはある意味必然という気がしました。確かに「無駄だ」「ファンタジー過ぎる」と言われればそうなんだけど、そのグロテスクさがいっそ潔い。とにかく好きになっちゃったんだから仕方ない。Blu-ray BOXも買ったので無敵です。

この物語はここで終わり、一部はSPECでも出てくるらしいけど、この1990年代〜2000年までのディストピア的な空気感*1が作品には重要な要素だった気がするので、特にSPECは観なくてもいいかなという気持ち。時間があればドラマ版から一気見してほしいです。中谷美紀がかわいくて、渡部篤郎がかっこいいので。

 

*1:ノストラダムスの大予言とかそういう世紀末感。