取り留めもない

映画や舞台の感想書いたり、たまに日記も

映画『LA LA LAND』

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STORY

夢を叶えたい人々が集まる街、ロサンゼルス。映画スタジオのカフェで働くミアは女優を目指していたが、何度オーディションを受けても落ちてばかり。ある日、ミアは場末の店で、あるピアニストの演奏に魅せられる。彼の名はセブ(セバスチャン)、いつか自分の店を持ち、大好きなジャズを思う存分演奏したいと願っていた。やがて二人は恋におち、互いの夢を応援し合う。しかし、セブが店の資金作りのために入ったバンドが成功したことから、二人の心はすれ違いはじめる……。

映画『ラ・ラ・ランド』公式サイト 

REVIEW

 気合い入れて日本公開初日のレイトショーで観てきたよ~~~!以下感想です。

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見 て ! こ の 感 想 ! す ご く ! 馬 鹿 !

「色使いが綺麗だったね」って言いたかっただけなんですけど、こんな茶番に友人を付き合わせてしまって申し訳なかったと反省しています…。ちなみに多崎つくるは『騎士団長殺し』の作者のアレしたソレです。

女性はリアリストで、男性はロマンチストって分かりやすい構図で、まったくあんな男いるわけなかろうもん。でもライアン・ゴズリングの良さ分かってきた!名前覚えただけでもめちゃくちゃ進歩!あと音楽ね。再三流れるからどうやったって絶対覚える。ワンシーンワンシーンでネット大喜利できそうな感じも良い。でも、正直言うと「楽しい!終わり!」ってなるので、普段映画を観ない人が観て「映画っていいな」って思って、『スター・ウォーズ』とか借りて帰りそうな感じ。いや、良かったんで観て。私はユニクロ行ってビタミンカラーのコットンカシミヤVネックセーター(長袖)買ってくる。

荒井敦史が演じた中で特に好きな役の話

お題「推しが演じた中で特に好きな役の話」

男もすなるお題といふものを、女もしてみむとてするなり。かどうかは知りませんが、はじめてのお題に挑戦♡

1.紅井レオ(ガチバンシリーズ)

すでにめちゃくちゃ思いの丈を述べてた...

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最近、荒井敦史と紅井レオのどっちが推しか分からなくなってる。今後も荒井敦史を語るときには悉く出すであろうキャラクターの名前、それが紅井レオ。というより、荒井さんのこうちょっと面倒くさい感じと、男気と、子供っぽさと、色気が体現されているのがレオだと思うのですよ。正直、現実世界にいても全くかかわることがなさそうなキャラクターですけれども。レオくんの向かいのアパートで双眼鏡持って観察したいです。レオくん女っ気ないじゃないですか。だから変に気を使わなくていいし、逆に借金取りと鉢合わせしないかハラハラしたい。近くのコンビニで働いて、レジで一番新しいアメリカンドック渡したい。ちょっとずつ成長していくレオくんを見ながら、婚期を逃したいっていう感じですね。

2.海棠鋭利(映画『メサイア』)

いわゆる一番最初の実写化メサイアの海棠鋭利は荒井さんです。ことあるごとに彼発信でその事実を教えてくれるんだけど、割とみんなガンスルーだよね。私は悲しい。

鋭利というキャラクターが荒井さんのキャラクターとどうこうとかじゃなくて、単純にメサスーツを着たショタい姿を映像に残していてくれたことに対する尊みがすごい。

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この作品、メサイアメサイアたる部分がごっそり抜けているから、そのことを前もって頭に入れて観てもらうといいと思う。そうやって観ると、基本的に高橋龍輝しか記憶に残らない。すごくない?

あと、インタビューが総じてしんどくてしんどい。

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3.ヤッコ(映画『ズタボロ』)

あんまり泥臭くないヤンキーの役(当人比)。これはもう単純に、体格の良さと、身から出るふてぶてしさと、柄シャツ+学ランがめちゃくちゃ好き。殴ってるか殴られてるかどっちかなことが多い推しかわいい。

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4.マサハル(映画『リアル鬼ごっこ4』)

ビジュアルが最高(以上)

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5.黒川隼人(ドラマ『Dr.DMAT』 第9話)

出演は一瞬ですが、鉄の棒串刺しの推しを見ることができる奇跡の作品。記録用と観賞用にブルーレイに焼きました。

6.遊沢亮斗(ドラマ『GTO』)

一応イケメンの役らしいんですけど、ほかに竜星涼片寄涼太などいろんなタイプのイケメンが多い作品なんで、顔力的にはそうでもない気がしてくる...悲しい...でも、だるだるの体晒して水着になる勇気とかめちゃくちゃ推せる。

この年の『GTO』は大して先生と対立しない『GTO』で、それこそ先生と殴り合うとか全くないのが物足りないけど、やっぱり学園ドラマとか鉄板ですよ。菊池風磨との出会いも天に感謝。

って、もしかしたら私は彼をテディベアぐらいに思っているのかもしれんな。正直、「鍛えられてる!」という姿に出会ったことがない。でも彼のもふもふみが堪らないんだ。あんなに顔がかっこいいのに。もっと鍛錬すれば、もっと最高なのに。これは出し惜しまれてるな...

以上、「荒井さんは映像の役の方が好き」をお送りしました。

 

少年たちの話

絶賛、懐古厨です。

最近、『孤島の鬼』を見たのでdアニメストアで期間限定(2017/2/3 10:00~2017/3/3 18:00)で配信されている『少年探偵団』を観ました。

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とても良かった。なにがって全部。役者、演出、音響、舞台全部が良かった。思わず観た人の感想をググった*1のに全然出てこない。なんで。演出家の他の作品まで調べたら、ネルケ*2と相性良くなさそう過ぎて、より謎が深まった。これが青山円形劇場か。素晴らしい狭さと密室感。遅れ馳せながら、惜しいものをなくしたなと思った。あと、音の使い方が良い。伝わるか分からないけど、スーパーカーとかAmazarashiとか、People In The Boxとかの曲を聴いているような。簡単に言えば残響レコードみたいな雰囲気。江戸川乱歩といえば、濃密でどろっとした質感の作品が多いけれど、この『少年探偵団』は前述したいろいろな要素によって、カラッとした乾いた質感になっていてとても良かった。

それで、なぜこの話の感想をわざわざ書き残しているかというと、ここ最近ふと阿久津愼太郎のこと思い出していたところでこの作品を観たから。引退してからもうすぐ5ヶ月です。正直、彼が芸能の世界にぴったりだと思ったことはない。だってきっと彼のような人は、どこに居ても「自分はここには相応しくない」と思うタイプだから。だからこそ、誰かが「ここに居てほしい」と言うことそのことが、存在理由になったんじゃないだろうかと、私はあえてそう誤認する。そう信じたい。『柔道少年』を観て「Dボ*3っていいな」と思わされたことも、今のこの精神状態につながっている。たぶん。

SEVENTEEN横浜アリーナでコンサートしたってよ。バンタンも人気だし、Twiceも日本デビューする。Twiceに関しては荒井さんとか、山田裕貴が話題にするたびに、「最近の若者だ」と思ったりする。でもそんなことはどうでもいいんだ。阿久津は今もアイドルと生きてるの?なんてね。

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*1:よくある行為。好きなものを共有したいという思いから。

*2:この作品の制作会社。

*3:本当のところ「D2っていいな」って思った。

PORTER ROBINSON & MADEON "Shelter" Live Tour in Tokyo

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取り急ぎめちゃくちゃ良かったです。

ざっと1時間強くらいのセットリストでしたが、6~7割マデオンの曲じゃなかったかしらという感じ。ポーター・ロビンソンも「友達のマデオン僕の曲で好きなやつ、僕バージョンでやるよ(意訳)」みたいなことを言い出すし。ただ、会場が概ねポーター・ロビンソンのファンだったのでなんかチグハグしていた。あくまで体感です。

基本的にVJ見てるだけでも多幸感を感じられて最高だったのに、DJしてるマデオンの動きがいちいち可愛くってほんとまいってしまった。

 

 

平日だし業界人 みたいな人が多いな~と思ったらコムアイもいたらしい。

 

 

このふたりに「双子の片割れのような相方」って言い得て妙。見直した。

 

ホラめちゃカワじゃん。ただ途中からとある若手俳優に見えて仕方がなかった。

 

ここで『メサイア−暁乃刻−』のネタバレするので注意。

 

Sad Machineというポーター・ロビンソンの曲があるんですけど、これがとても悠里淮斗っていうか、護と淮斗なので知ってください。

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ロボットと人間の心のつながりを表現した曲なのだけど、私が色々尽くして訳したり、説明するよりこちらの記事を読んでもらいたい。

oyogetaiyakukun.blogspot.jp

こちらのブログにはいつもお世話になってます。ありがとうございます。そして眠いので寝ます。なにも内容のない記事でした。本当にお粗末さまです。

 

関連記事

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realsound.jp

追記

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どなた存じ上げませんがありがとうございます。

 

空想組曲『どうか闇を、きみに』

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STORY

少年は目覚め、困惑した。
匂いも空気も自分の寝室とは明らかに違っていたからだ。
辺りを見回すが何も見えない。薄い闇だけが広がっている。
するとすぐ近くから男の声が聞こえてきた。

男は少年を見下ろした。
これから自分が彼に行うことを想像する。
これは一体誰のためなのか。何のためなのか。
答えを出す前に少年が目を覚ました。
男は彼の目を覗き込んで囁いた。

「今から君の教育をはじめる」

公演情報 of 空想組曲

REVIEW

聞かれたことは答えよう。

自分もそんな言葉を投げかけられたこともあったかもしれない。

分からないなら考えよう。

きっとそれが成長につながるはず、となぜか盲信していた。

がっかり。あーあ。もったいない。

そう言って突き放されたらどうしたらいいか分からないよ、ってじゃあ考えなきゃ。どうしてそう思うのか、なぜそうしたのか、ちゃんと考えなきゃ。実際、言葉の呪縛は身体的な高速よりも人を追い詰めるのではないか。愛のあり方について、他人が口出しをできることではない。あの女が、男が、少年が。互いに想い合っていた気持ちは、愛情なのか、憎しみなのか、恐怖なのか、それが一体どんな発露であったのか。その感覚的な違いを「教育」されなかったならば、その他大勢と同じように表現できたであろうか。おそらく無理だ。だから、男を教育した女のことも、少年を育てた女のことも根本的には否定ができない。総て、彼女が最前を尽くした結果なのだから。

この裏にある命題は「怪物は生まれるのか、作られるのか」ということだろう。あの光景を目にした観客たちは、繰り広げられる拷問に、人々の狂気に恐怖するが、実のところその加害者も被害者も同じ人間に育てられていた。彼女の実験は成功していた。怪物は作られ、次に人間も作られた。恐怖を与えれば、恐怖を与えるものとなり、世間一般の愛情を与えれば、愛情を与えるものとなる。私が今まで観てきた物語*1は、「怪物は作られるのか」についての考察が多かったけれど、「人間はどうやって作られるのか」についてわざわざ語られることがなかったように思う。この物語でのこの疑問への答えは「少年」だった。ただ、彼の存在の意味を女(=母)が理解できなかった。そのことがこの作品の中で最も悲しい。

観劇する前は残酷で、悲しい話なのだという漠然とした想像しかなかったけれど、観終わって考えると、確かに家族の物語で、それは昨年同じ場所で見た『オーファンズ』と重なった。

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不器用な人間たちが、教育者をなくして、自分たちの力だけで生きていく物語。衝撃的な暴力描写で隠さないと、居ても立ってもいられないほど不器用な愛情表現は、 『どうか闇を、きみに』でも十分に表現されていた。

1時間40分間、物理的に真っ暗な舞台を見詰め、暗闇の中に虚構と真実も観ていた。さらに美しいまでの男の姿、その傷さえも彼の魅力である。彼を貪り上を通ってきた人間も、そう思ったはずである。三浦涼介さんはどこかサディスティックなのに、人の加虐心を煽る。不思議な役者だ。一方の少年は心優しくて、それでいて隠すべき自らの羞恥も持つ一般的な、極めて一般的な人間の美しさがあった。あの姿を表現するのは、実はエクストリームな役よりも難しいかもしれない。内藤大希さんはミュージカルのイメージが強く、垢抜けない少年のイメージはとてもなかったので驚いた。そして女は最も純粋無垢だった。まるで少女のようだった。それが彼女の狂気と知る山下容莉枝さんは、やはり素晴らしい。そして脚本と演出を務めたほさかようさん。人に容易く理解されない世界を、恐れなく表現してくれたことに感謝し、4月の『Ye -夜-*2』にも期待したい。

人間はどう生きるのかを考え続けることが基本にあると思う。だから最後、「生きるのが、怖い。どうしていいか分かんないくらい怖い」という男の叫びに、「分からないなら、考えよう」と言ってくれる人がそこに居て良かったと、そう思わずにいられなかった。

参考記事

enterstage.jp

enterstage.jp

www.theaterguide.co.jp

*1:例えば、韓国ドラマ『ホワイトクリスマス

*2:Yé -夜- 公式サイト

BSP『龍の羅針盤 第二部 ー維新回天篇ー』

aooaao.hatenablog.com

あらすじは前の記事参照でお願いします。

第一部よりは良かったなという感じです。それは主に、坂本龍馬が暗殺される場面があるからと言っても過言ではない。日本の歴史にウルトラ疎いので物語として追うのは早々に諦めたということもあって、完全にカタルシスシーンにしか反応しないという体たらく。全員でのダンスの時には、圧倒的な顔ヂカラの松田岳を先頭に美しく儚く、老いも若きもキラキラしてて見応えがあり最高です。あとは、前作『真田幸村』の徳川家康を召喚する場面には個人的に一番うるっとしてしまいました。そして、今回は特に年上組が輝いてましたね。私は土倉さんが好きです。

でもやっぱり、歴史大好きおじさんはお腹いっぱいっていうか、彼らの輝かせ方は最高なのに、今なぜこれを?という妥当感のなさが否めないというか。芸術=アートなんて需要に呼応しようとしまいとどっちでもいいという持論はありますが、これ以上同じ路線ならコンテンポラリーダンスの公演観に行こうかなと思ってしまう。そもそもブルーシャトルプロジェクトってなんのためにやってるのか、ググっても分からなかったので教えてほしい。このままじゃ今のファンにしか観てもらえないような気がするのだけれど。比べてどうとか、こうしろとかでは全くないけど、Dステのようにシェークスピアやったり、韓国の現代演劇やったり、そのくらいチャレンジングであっても良いのでは。『柔道少年』は宮崎秋人の今を魅せる「再デビュー」の作品だと書いた*1けれど、やっぱり舞台上に立つ人たちの、その瞬間の想いだとか輝きが反映されてこそ、劇団とかある程度の演劇集団の作品という感じがするのである。作品の傾向や演出を変えれば、少なくとも新しいファンを増やすきっかけにはなるはず。以上、戯言です。かしこ

ひとまず松田岳の他舞台作品が観たいです。彼を真ん中には置かず、それなのに一際輝くようなそんな演技を魅せてください。

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