もともとはMadeonが好きで、そういう関係でMadeonとPorter Robinsonが二人で回っているツアーの動画を見た。
これなんかもうすごかった。
この二人はEDMが一世風靡していた時に出てきて、ファンを着実につけてきた。フェスなんかではEDMのDJたちと仲良くしているところもよく見るけど、あのEDMのパリピな雰囲気から一線を画して、音楽を酒を煽ったドラッグをキメたりすることには使わない。精神的に苦しんで活動休止してしまった人気DJがいる中で、ただ単純にDJセットやMIXパットをおもちゃとして遊んで楽しんでいることが彼らの魅力。
18日に公開されたこのMV。これだけ見てもageHa(新木場)*1よりMOGRA(秋葉原)*2が正解ってなる。一般の人がDJやクラブ文化にどんなイメージを抱いているのかわからないけど、彼らのような「ギーク」っぽいキャラクターの人たちもメインストリームで活躍している。
──今、マデオンとの世界ツアーの真っ最中ですよね。そこで流すアニソンやVJでのアニメ素材は、海外だとどんな反応なんでしょうか?
ポーター アニメをVJで流すことはアメリカのファンの間でも好意的に受け入れられている。違和感がある、みたいな反応は全くうけていないよ。
もちろん、アメリカのファンは皆が日本のアニメを好きなわけではない。VJに使うビジュアルを選ぶ点では、ドット絵とかアニメ映像とか僕の好きなものから、VJで映えそうなものを選んで使ってるんだけど、そんなアニメ好きじゃない人たちも「ポーターのスタイルなんだ」「ポーターはこういったものが好きなんだ」と理解しているんだ。
ポーター・ロビンソン×A-1 Pictures マデオン共作のアニメMV「SHELTER」インタビュー - KAI-YOU.net
彼らは音楽性の中にアニメやゲーム、アーティストではダフトパンクあたりの影響を受けていることを隠さないし、むしろそれを武器にしている。そんななんでもミックスして飲み込んでいく彼らの音楽は時代の流行り廃りとは離れたところにあるように思う。
簡単にこのポストEDMというものを要約すると
1. Emo、ハードコア、パンク、オルタナティヴロックの要素を持つエレクトロニック・ミュージック
2. BPM(テンポ)のレンジは幅広く、通常のダンスミュージックのように決まりきっているわけでなく、曲によって変わる
3. ライブで実際に楽器を演奏する、歌唱パートを持つ。
となる。
いろんな要素を持つというのは、音楽のジャンルだけには限らない。映像の部分では凝ったVJだし、もしかしたら今後は家でも楽しむことができるVRとの融合かもしれない。
僕はアーティストだから、そんな世界になれば部屋にいながら、コンサート会場にいるような世界になればいいなと想像するし。現実とVRの世界がシームレスになるような進化をしていってほしいね。
ポーター・ロビンソン×A-1 Pictures マデオン共作のアニメMV「SHELTER」インタビュー - KAI-YOU.net
クラブが好きだし、クラブミュージックが好きだから、たくさんの人に知ってほしい。でも、そうそうパリピのいるところには行きたくない。そんなスタンスの私のような人にはこの二人は本当にありがたい。つまりめちゃくちゃ良いよって話です。それに、最初の動画見てもらえばわかるけど、このお互いの曲をミックスアップしたセットリストでツアー回るとか、仲良くなきゃ苦行でしかないのに、あんなに楽しそう。すごい。いろんな需要に応えてる。
こんなオタクの王子様なかなかいない。