取り留めもない

映画や舞台の感想書いたり、たまに日記も

映画『サクロモンテの丘 ロマの洞窟フラメンコ』

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STORY

ドビュッシーやファリャ、ロルカなど数多くの芸術家を魅了し、マリオ・マジャ、エンリケ・モレンテ、エバ・ジェルバブエナなど世界的なフラメンコ・アーティストを生んだ聖地サクロモンテ。失われた黄金時代を生き抜いた人々を通して、世界で最も重要なフラメンコ・コミュニティのルーツと記憶を探るドキュメンタリー。スペイン・アンダルシア地方・グラナダ県サクロモンテ地区。この地には、かつて迫害を受けたロマたちが集い、独自の文化が形成されていった。ロマたちが洞窟で暮らしていたことから洞窟フラメンコが生まれ、その力強く情熱的な踊りや歌に、世界中が熱狂した。隆盛をきわめたサクロモンテだが、1963年の水害により全てを失い、人々は住む場所を追われた——。本作は、伝説のフラメンコ・コミュニティに深く入り込み、激動の時代を生き抜いてきたダンサー、歌い手、ギタリストなどのインタビュー、そしてアンダルシアの乾いた大地を舞台に繰り広げられる詩の朗読、そして力強い舞の数々を通して、大地に根付く魂が紡がれ、代々引き継がれていくさまを描く。

サクロモンテの丘 ロマの洞窟フラメンコ(2014)の映画レビュー(感想・評価)・あらすじ・キャスト | Filmarks

REVIEW 

世界フィギュア羽生結弦選手の優勝おめでとうございます!ニワカもニワカなので、5位から歴代最高得点で優勝の語感でしか分からないところも多いんですが、どちらかと言うとハビエル・フェルナンデスのショートや宇野昌磨のフリーのタンゴでのフラメンコ風な演技が好きで。ハビエル・フェルナンデスはスペイン人なのでそれはもう様になっていてセクシーかつ情熱的で、「これだ!私の観たかったのは!」と。完全に好みの問題です。

『サクロモンテの丘 ロマの洞窟フラメンコ』はサクラモンテという世界で最も重要なフラメンコ・コミュニティのルーツのドキュメンタリー。ジプシーたちがどのようにフラメンコを作り上げ、愛し、今まで繋いでいったのか。コミュニティとは言え、はじめは彼らの生活の中で楽しまれていたものが、自然と文化として確立していく奇跡/軌跡を辿っていく中で、時折挟まれる歌や踊り、ギターの演奏はどれも胸を打つほど美しかった。

ある時からフラメンコギターの演奏を聴くようになって知ったパコ・デ・ルシア。彼の映画もあるらしい。ここらで一回フラメンコを観に行きたいな。

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時代の演劇 ー清水邦夫とつかこうへいの違いー

時間が空いたので、早稲田大学演劇博物館に行ってきた。行くのは二度目。その時には「あゝ新宿―スペクタクルとしての都市」展が開催されてた。そのことをふと思い出した。この企画展は今年の6月から新宿高野本店でも開催される予定なので内容の詳細は割愛するが、前回なんとなく「あ~蜷川幸雄寺山修司唐十郎か~ふ~ん」と思って終わってしまった展示の内容が今なら少しは分かる。例えば、先日観た『ぼくらが非情の大河をくだる時ー新宿薔薇戦争ー』がこの時代の作品だった。

aooaao.hatenablog.com

上記の企画展の宮沢章夫の寄稿文を読むと、1974年に岸田國士戯曲賞を受賞した『ぼくらが非情の大河をくだる時』の清水邦夫と、『熱海殺人事件』のつかこうへいでは時代に対する考え方が違うとして対比されている。清水邦夫は演出を務めた蜷川幸雄とともに、60年代に運動をしていた学生の思想や彼らの熱を演劇で再度提示しようとしていた。が、上演初日に彼らの作品を観ている観客が笑っているのを目にして、蜷川幸雄は「自分たちの演劇の筋力の弱さ」を知ったと言ったという。つまりそれは、「観客に伝わっていない」と感じたということだろう。すでに、その時の観客は強烈な思想や熱など必要としておらず、純粋なエンターテインメントを欲していたのだ。一方のつかこうへいは、大々的なメッセージ性よりも観客の求めるエンターテインメントを自然と追求していた。その結果、いまでも上演されるどの時代にも通じる普遍的な作品が多く生まれた。これをして、どちらが優秀かという必要はないが、時代を象徴し表明する清水邦夫の戯曲のような作品と、エンターテインメント性の高い普遍的なつかこうへいのような作品では、明らかにレイヤーが違うところに存在しているし、楽しみ方も異なる。以上の情報を仕入れた状態で『ぼくらが非情の大河をくだる時』を観たかった。正直、この手の時代を反映させた作品で、時代背景を知らなくていいなんてことないと思う。この時代の人が何を考えて物語を作り上げたのか。それは作品自体を楽しみために重要なもの。と言っても、自分自身は前もって戯曲を読む程度のことしかできなかったのが、今は悔しい。

結局時代の演劇というものは存在していて、それはその時しかない空気感を持っていたり、作品だけでなく観客とともに作っていくものであるからして、そこが魅力なんだよな。蜷川幸雄が「伝わらない」と感じたことも含めてこの作品なのだよ。それを踏まえて考えると、先日の『ぼくらが非情の大河をくだる時』は、一切の情報がなければなかなか作品を理解することができない観客を前に、いったい何を生み出したのか。かなりの愚考で申し訳ないが、今の時代に演劇の力で、誰かや何かが変わって、世の中が変化するということはありえないのだということがはっきりとしたということが、今回上演した意味のように今は感じている。

時代の反映なんて必要としないエンターテインメント大時代。これが消費社会か。なんだか寂しい気もする。

参考記事

早稲田校・八丁堀校特別連続講演講義録「横断し、越境する文化」

obsidiantan.hatenablog.com

祝・ファイブ実写化

以前より「好きだ」と声高に叫んでいた少女漫画『ファイブ』の実写化が決定しました!

fivedrama.ponycanyon.co.jp

フジテレビのドラマとのこと

どこから突っ込めば良いのか。まずフジテレビのドラマにおける頑張りの方向性がやたらめったらな感じで見ていて面白い。この間発表された安藤政信のドラマもフジテレビ。こっちは主演は安藤政信で、脚本と役者がヨーロッパ企画という玄人好みな雰囲気。

ストリートワイズ・イン・ワンダーランド―事件の方が放っておかない探偵―

 

そんなフジテレビが『ラブホの上野さん』『クズの本懐』『きみはペット』に続く漫画原作深夜ドラマの原作に選んだのが『ファイブ』って、きみペと同様「今何年?」感が強い。原作好きだからされることはメッチャ嬉しいのだけど、そんなに読んでる人が多いと思わなかったから、ドラマ化する需要あるのかって心配になってしまった。でも、学園モノで「イケメン」役が沢山ってなると題材的には最高なのかなァと。

舞台で人気の若手俳優大量投入!

清水トシ:佐藤流司

泰楽ジュン:黒羽麻璃央

岩淵拓依:松岡広大

有沢ナオ:西井幸人

矢内小次郎:根岸拓哉

麻生ひな:浅川梨奈(SUPER☆GiRLS)

山近亨:戸谷公人

中込悦:岡本杏理

中込充:水田航生

小諸佳那:加弥乃

 

最初「2.5次元俳優沢山だ~」とか考えたんですけど、そこまで漫画原作をやってる人が多いわけではないので、「舞台で人気の若手俳優」が適当かなと。それでこのメンツ。何がなくとも『男水!』が意識されるわけですが(麻璃央くんは重複)、個人的には主たるメンバーに西井幸人と根岸拓哉がいるのがアツい。なんだこのD2推し。西井幸人に関しては、花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス2011を思い出す。そういえばあれもフジテレビでしたね。今回はワタナベエンターテインメントアミューズが二強という感じで、スタダの勢力が感じられないのが謎(いるけど)。フジテレビとナベプロは懇意な感じあるので分かる!!!という。

『ファイブ』のキャラクターについて

各キャラクターについてはWikipediaを参照ください。ファイブ (ふるかわしおりの漫画) - Wikipedia

佐藤流司がトシっていうの わかりみがありすぎて……スカしたカッコ良さ。メチャクチャ遊んでいるという設定をリュージサトウに付加されたら最高すぎてしんどい。どうしたものか。私の彼のイメージはほぼブログですが、中身はピッタリと思います。見た目と身長は違うものとして考えます。

黒羽麻璃央の泰楽は個人的には良いなと思うのですが、会見の写真を見るとメチャクチャ細くて健康状態が心配だなって。言動がミステリアスで、妖しい雰囲気の青年(お金持ち)泰楽をどう演じてくれるのか楽しみです。

松岡広大くんのことは、ナルトだってこと以外ほとんど存じ上げないので申し訳ない。でも拓依の元気っ子な感じわかる。でも私は勝手に佐藤流司とシンメの子という認識なので、ここが女の子を巡ってバチバチに争ってるのをはやく見たいです。

有沢ナオの西井幸人と矢内小次郎の根岸拓哉は正直解釈違いなのですが、これはきっとこの二人の中身をほかより知っているのでそうなるのかなと。悔しい。もっと理解したかった。はやく動いて。

麻生ひな(姫)はSUPER☆GiRLSの浅川梨奈ちゃん。SUPER☆GiRLSの子は、女優として出会うことが多いので、期待しています。そして可愛い。あとはナチュラルにツンでいてほしいな。ツンというよりチャンスに鈍い、鈍感なキャラクターなだけだけど。

生徒会メンバーはアミューズ的に熱いと有識者から聞きました。あと、私の漫画実写化の原体験は『チョコミミ』なんですが、それにもDボと今回は小諸佳那役の加弥乃ちゃんがいますね。『チョコミミ』は実写化としては高いなのでクオリティでおすすめ。

www.tv-tokyo.co.jp

余談ですが、『チョコミミ』には性別不明なキャラクターがいて、それを剛力彩芽ちゃんが演じています。『ファイブ』の謎の美男子の真人千和櫻井圭登くんが演じるということですが、舞台『艶漢』のあれを見知っている人間としては期待が膨らむ。

『ファイブ』は毎回アクションシーンがある謎い少女漫画なので、動ける俳優たちのアクションも楽しみですね~。いや、めっちゃ楽しみですよ。推しは出ないけど(最近の口癖)

 

関連記事

natalie.mu

aooaao.hatenablog.com

追記

 百瀬くんが乃浬ちゃんに決定~~~!これメチャクチャ嬉しい。

いまさらFALL OUT BOYのススメ

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来日する度に行っちゃうし、ライブDVDも買っちゃうしといういつまでも私の青春であるFall Out Boy。ツアー初日に新木場まで行ってきたのだけど、やっぱり楽しかった~~~!という誰のためにもならん記録を残しそうだったのでFOBの愛すべき点や見どころを箇条書きしていきます。

全体的に演奏が下手

これそんなに言ってる人は見ないんですけど、私個人の感想としてはメチャクチャライブの演奏が下手だな~~~と思います。なんだろう、ボーカルのパトリックの素晴らしいメロディなど関係ないと言うような、自己主張の強いギターとドラム、そして高度な演奏もないのにいっこうに上手くならないベース。でも、全部愛せるって感じ。そもそも、客は全力で歌ってるので、あんまり気にならん。

PETE(ベース)のMCが口下手過ぎる

そもそもテンションのガンガン上がった状態で聞く英語なんてほとんど頭のなかに入ってこないんですけど、彼自身「上手いこと言ってるようで基本的には文字起こしすると恥ずかしい」内容をお話いただいているので、客は流しがちです。分かってもそんな重要に感じないことも多いしな。でも、初期から必ず入れてきます。この時の見どころは静かに待っているほかメンですね。

VJがあんまり曲と関係がなくて邪魔

ディスみたいになっていますが、ディスですね。よくあんなに統一感のない映像に仕上げられるなと思います。実は深層心理的なものが、っていう話なら馬鹿なのでわかりません。

基本的にメンバーがビジネスライク

私がそう見えているだけなのですが。もちろん仲が悪いと思ったことはないけれど、FOBに関しては商業的に成功したバンドとしての挟持と惰性を感じるところも良いなと思います。映画『ララランド』のセブがバンドのツアーやらなんやらで全然時間がなくて~っていうあの感じ、このバンドがクソ人気だった頃にめちゃくちゃ感じてました。 一度活動休止したけど戻ってきてくれて、何があったか知らんけど、ファンはまたライブに行ける事自体が嬉しいんだよ。わかってる~!2013年のサマソニ*1でも泣いた勢です。

メンバーがメチャクチャ動く(ドラムを除く)

固定位置はあるんですけど、皆動きまくってるし目が足りない状況が常にあります。

『American Beauty/American Psycho』の盛り上がりが尋常ではない

もちろん『Dance, Dance』とか『Phenix』『This Ain't A Scene, It's An Arms Race』では盛り上がるんですけど、この曲に関しては意外だったというか。コール&レスポンスがあるとか、歌詞分からんでも歌える最高の曲だってこと。

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定番の流れがある

セットリストはツアーで変わるには変わるんですけど、いわゆる「皆が好きな曲」はやってくれるのが素晴らしいなと。初期のパンク色の強い頃の曲とか。お決まりなのは最後の曲が『Saturday』であることですかね。記憶が定かじゃないけど、このMVは曲を出してから結構あとに撮影されたかなんかで、いい感じにエセっぽい。

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107 Fall Out Boy Facts 

あと107 Fall Out Boy Facts YOU Should Know (Ep. #58) をなんとなく自分用にまとめました。ご査収ください。(割愛しています)

  • シカゴ出身のパンクバンド
  • アンディー(ドラム)の影響を受けた人はメタリカのラーズ・ウルリッヒ
  • パトリック(ボーカル)は本屋で出会ったジョー(ギター)に誘われた
  • ジョーとピート(ベース)が元々知り合い
  • パトリックはドラマーとして入ったが、すぐにギターになった
  • パトリックはソロとしても活動
  • パトリックはプリンス、マイケル・ジャクソンピーター・ゲイブリエルフィル・コリンズ、デビッドボウイ、ビートルズレッド・ツェッペリン、グリーンデイ、ブリンク182、エルヴィス・コステロ、ジャンルではクラシックに影響を受けた
  • ピートはサッカーと音楽が二大関心事
  • ピートが影響を受けたのはスミス
  • ピートは鬱っぽい時がありそれがFOBの原動力でもあった
  • ジョーはグリーンデイに影響を受けた
  • アニメのシンプソンズのキャラクターがバンドの由来で、ファンが名付けた
  • 初のライブはカフェテリアでブラック・サバスのコピバン
  • 最初のEPを出した頃にアンディー加入
  • 最初のレーベルはUPRISINGレコードで、その後Fueled By Ramenへ
  • 『Sugar, We're Goin Down』で一躍有名に
  • SNSMyspace)で人気拡散
  • FOBは映画のサントラ(ゴースト・バスターズ、ナイト・ビフォー・クリスマス、ビッグヒーロー)としてよく使われている
  • 2006年のグラミー賞ノミネート
  • ジェイジーやウィズ・カリファなどヒップホップアーティストとコラボ
  • ピートがDECAYDANCEというレーベルを立ち上げる
  • 現在DCD2に改名
  • DCD2にはトラヴィスマッコイ、Panic! At The DiscoCobra Starshipなどがいる
  • ピートはアシュリー・シンプソンと結婚していた(子供もいる)
  • ピートはBLACKCARD名義で活動もしている
  • パトリックは作曲家としても活躍
  •  SAVE ROCK & ROLLのアルバムのMVシリーズは『The Young Blood Chronicles』*2
  • 『The Young Blood Chronicles』はダフト・パンクの『インターステラ5555』に影響を受けた
  • 2009年、無期限の活動休止発表
  • 2013年、約4年振りにアルバム『Save Rock and Roll』とともに活動再開
  • ピートは恋人との間に実質二人目の子供がいる
  • ジョーとパトリックも既婚者で子持ち
  • FOBとしての収入は均等に分けられている

これ書き出してみたけど、自分がアクティブなファンだった頃からそんなに情報の更新がないな。という感じで、昨日のライブでは古き良きバンドを聞きにこられている風情の二十代以上が多かったので、ワンオク*3経由でもなんでも良いからFOB聴いてねという気持ちです。

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*1:FALL OUT BOY | LINEUP | SUMMER SONIC 2013

*2:The Young Blood Chronicles - Wikipedia

*3:アメリカのレーベルがDCD2で、日本のワンオクツアーでもFOBがブッキングされている。

イベント『D2 LIVE~お母さんありがとう~』

www.omotesando-ground.jp

行ってきました。p.o.tのイベントは昨年の三津谷さんソロイベ以来。あの時はメチャクチャ祈りを捧げてました。

aooaao.hatenablog.com

こんな感じで感動的なイベントになるのかな~と思ったらほとんどの時間そうではなかった(笑)コンセプトそのまま荒井敦史池岡亮介、白又敦本人が「楽しい」と思うイベントにということで、まあ緩くて緩くて。ファンしかいないので「わかってるだろお前たち」感がたまらなかった。三人の中で誰もそんな俺様キャラいないんですけど、自然にズケズケしていく感じ。親戚の子供くらいな印象でした。あと、荒井&池岡(変人)+白又(常人)に自然と分かれてしまう感じとか「最高か?」と思いました。詳細なレポーティングはすごく苦手なので、こちらの方のエントリなどを参照していただけると空気感が伝わってくるかなと。素敵なレポありがとうございます。

roseywelt.exblog.jp

私の中で俳優は、物語の世界を表現する存在であり、素敵な世界を見せてくれるから応援したくなるものなので、特に「応援すること」自体に拘泥する必要もないんだろうなという気がしています。私はD2が好きで「若手俳優」というジャンル(そういうものがあるとして)を知ったし、演劇の表現世界も知ったので本当に感謝しているんですね。だからこそ、彼らがこうして活動し続けてくれることがありがたいし、彼かのお陰で素敵な作品に出会えることが幸せです。白又くんのお母さんが「いつか一番好きと言える俳優になってください」と手紙の中で言っていたけど、全員に対してそう思っているかもしれない。リアルおかんがそう言ってるし、私もそれでいこうと思う。

お決まりの握手タイムは去年の失言もあるので無心で望みました。推しは嫌に飾ってなくてリアルにかっこいい雰囲気なので本当に凄いと思います。いけぴは目が大きくて顔が小さくて一番アイドルみがあった(中身は最もカオス)。白又くんは若手俳優ですね。周りの人間の個性が強すぎるので反面教師でしょうか。正統派でイイナと思うんですけど、それを認めない空気感が謎過ぎて最高でした。

お笑いライブを観に行く感じで行くので、年2回ぐらいの開催でお願いできませんか。アンケートに書きます。

『夜-The Night-』(周豪監督・主演)とその周辺【3/21追記】

4月に上演される舞台『Yé -夜*1』について、元となる映画のことをまとめておく。

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主人公はゲイの青年で、階段状になった坂道に立って客を誘い、その体を売る、という生業をしています。そんな彼が知り合ったのは、同じ場所に立ち始めた同年代の娼婦。彼女は決して美人とは言えないのですが、自分を飾ろうとせず、顔もスッピンのまま客を誘います。2人はなぜか気が合い、客待ちの間にいろんなことを話すようになります。

そんな時、彼と一度関係を持った年下の男が、すっかり彼に恋してしまいます。こうして3人の間で、友情のような愛情のような感情が芽生えていくのですが....。

<香港国際映画祭報告:3>中国のインディーズ・パワー - アジア映画巡礼

関連サイト

上記のサイトで元になったと説明されているギリシャ神話のナルキッソスの話。

若さと美しさを兼ね備えていた彼は、ある時アプロディーテーの贈り物を侮辱する。アプロディーテーは怒り、ナルキッソスを愛される相手に所有させることを拒むようにする。彼は女性からだけでなく男性からも愛されており、彼に恋していた者の一人であるアメイニアスは、彼を手に入れられないことに絶望し、自殺する。
森の妖精(ニュンペー)のひとりエーコーが彼に恋をしたが、エーコーはゼウスがヘーラーの監視から逃れるのを歌とおしゃべり(別説ではおせじと噂)で助けたためにヘーラーの怒りをかい、自分では口がきけず、他人の言葉を繰り返すことのみを許されていた。エーコーはナルキッソスの言葉を繰り返す以外、何もできなかったので、ナルキッソスは「退屈だ」としてエーコーを見捨てた。エーコーは悲しみのあまり姿を失い、ただ声だけが残って木霊になった。これを見た神に対する侮辱を罰する神ネメシスは、他人を愛せないナルキッソスが、ただ自分だけを愛するようにする。
ネメシスは無情なナルキッソスをムーサの山にある泉によびき寄せる。不吉な予言に近づいているとも知らないナルキッソスが水を飲もうと、水面を見ると、中に美しい少年がいた。もちろんそれはナルキッソス本人だった。ナルキッソスはひと目で恋に落ちた。そしてそのまま水の中の美少年から離れることができなくなり、やせ細って死んだ。また、水面に写った自分に口付けをしようとしてそのまま落ちて水死したという話もある。ナルキッソスが死んだあとそこには水仙の花が咲いていた。この伝承から、スイセンのことを欧米ではナルシス(Narcissus)と呼ぶ。また、ナルシスト(ナルシシズム)という言葉の語源でもある。

ナルキッソス - Wikipedia

 ある日、喉が渇いたナルキッソスは通りかかった池の水を飲もうとして、はっとしました。
「誰だろう、この美しい人は?」
 ナルキッソスは水に映っている自分の姿を、美しい妖精と思い込んだのです。
「何と素敵な妖精だ。妖精よ、池からあがっておくれ。ぼくの前に出てきておくれ」
 当然のこと、水に映った自分は何も返事をしません。
「外に出てきてもらえないのなら、せめて、ぼくがあなたをずっと見つめていよう」
 自分の姿に恋をしたナルキッソスは、その池から離れられなくなりました。
 そして食べる事も寝る事も忘れてしまったナルキッソスは、ひどくやせおとろえてしまいました。
 それを知ったエコーは、じっとしていられません。
 エコーはナルキッソスのそばにやって来て、ナルキッソスが小さなため息をつくと自分も同じようにため息をつきました。

 ある春の事、すっかりやせ衰えたナルキッソスは、美しい自分の姿が映っている池に手を伸ばしました。
「美しい妖精よ。今日こそは、ぼくのところに来ておくれ」
 そしてそのままバランスを崩して、ナルキッソスは池の中に落ちてしまったのです。
 体の弱っていたナルキッソスは、池の底に沈んで二度と浮かんではきませんでした。

エコーとナルキッソス ギリシア神話 <福娘童話集 きょうの新作昔話>

ポスターにもなっている、鏡を覗き込む「水仙」はこのイメージから来ているとすると、あれは最も苦しく残酷な瞬間であり、一番美しい姿なのかもしれない。邪推だがこの神話を読んで『夜』の登場人物を見たときに、エコーに当たるのが「薔薇」で、アメイニアスが「客」の誰かか、もしくは「夜来香」だ思った。 

舞台『Yé -夜-』

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中国の地方都市。その寂れた裏路地に毎夜のように一人立ち、出会う客に身体を与える事で日々の糧を得ている水仙(スイシェン)。いつものように過ごす《夜》だったはずが、一人の青年と一人の少女との出会いが、その《夜》を変えていく。ゲイの自分に後ろめたさを感じながら水仙と《夜》の深い世界に溺れていく青年・夜来香(イエライシャン)。娼婦として水仙と同じショバに立つことに決めた薔薇(チアンウェイ)。

その出会いから紡がれる“自分を否定し、誰ともつながれない若者たちが、それでも、つながりを求めて生きようとする中で自分を見つめ直していく”物語。自分の気持ちに素直になれない、恋に臆病な若者たちに訪れる結末は・・・

Yé -夜- 公式サイト 

舞台キャスト

  • 水仙”(スイシェン)北村 諒
  • ”夜来香”(イエライシャン)松村龍之介
  • ”薔薇”(チアンウェイ)平田裕香
  • ”刺”(ツァ)谷口賢志
  • 客 鈴木ハルニ
  • 客 騎田悠暉(TOKYO流星群)

「刺」ってどんなキャラクターなんだろうか。舞台版のオリジナルキャラクターかな。

 

インタビュー

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北村諒単独インタビュー掲載!
北村諒が出会うべくして出会った作品に全身で挑む。
見た人の心に響く何かを届けたい。

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