取り留めもない

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映画『波紋』

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STORY 

須藤依子(筒井真理子)は、緑命会という水を信仰する新興宗教にのめり込み、祈りをささげては勉強会に勤しんでいた。庭に作った枯山水の庭の手入れとして、1ミリも違わず砂に波紋を描くことが彼女の毎朝の習慣となっており、それを終えては静かで穏やかな日々の尊さをかみしめる。しかし長いこと失踪したままだった夫の修(光石研)が突然帰ってきたことを機に、彼女を取り巻く環境に変化が訪れる。

波紋 の映画情報 - Yahoo!映画

REVIEW

筒井真理子ってvalkneeだなあって思いながら見てた。というのはとてもどうでもいいこと。

もっとマジカルな宗教ファンタジーが始まるのかなと思ってたんだけど、案外リアリティがあって息が苦しくなってしまった。最近、家族の映画ばかり見ている気がする。一番身近な家族に対して素直に生きずに他人に尽くす主人公を見ていて、どうしてそんな風にしてしまうのかと悲しくなるけれど、そういう人たちが実際は多いのかな。すごく気持ちが悪い。優しくしろとは思わないけどそういう人間の拙さがどうしようもなくなってしまう。

誰かのレビューで「息子の彼女がとても性格悪そう」と書いていたけど、私は自分が感じたことを素直に発言する人を「性格が悪い」とは思えない。それよりも腹の中に渦巻く想いを吐き出さずに笑顔だけ顔に貼り付けている人たちの方が性格が悪いと感じる。それがこの『波紋』で一番記憶に残ったこと。私の中に生まれた「厭な波紋」だった。

 

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