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柿喰う客 2018年本公演『俺を縛れ!』

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STORY

 幕府の大御所・徳川吉宗
大往生を遂げたことをきっかけに
悪名高き将軍・徳川家重
奇妙な難題を諸大名に突きつける!
横暴な幕府にも、心を削り身を削り
一途な忠義を貫き通すのは
「三度の飯より主君が命」を信条とする
弱小田舎大名・瀬戸際切羽詰丸!
その過激な滅私奉公は、やがて
天下を揺るがす大騒動に発展する!?

http://kaki-kuu-kyaku.com/next.html

REVIEW

 行ってきましたよ柿喰う客の本公演!昨年の『虚仮威』から柿フェスを経て劇団員も増えた中で魅せてくれたのはくだらなくて真っ直ぐなチャンバラ劇でした。

なんかもう総てが混沌としていて、いやわざと混沌とさせていて、最初は何を見せられてるんだっていう気持ちが強いんだけど、それ自体ももうおかなり面白いのね。特に七味さん、敬三さん、葉丸さんの安定した台詞回しとシュールな笑い、穂先くんとひろたかくんのフレッシュなキャラクター、新しいメンバーでは宮田くんの全力加減が本当にツボ。それに加えて客演で入っている宮下さんのその場の掌握力がもう圧倒的。役者力強いなあってしみじみと思ってしまった。

物語は、付けられたキャラクターに縛られて生きなくてはいけない世界で、幕府に忠義を尽くしてきた大名の瀬戸際切羽詰丸(永島敬三)が「裏切り大名」というキャラクターを付けられてから、幕府を裏切らない瀬戸際切羽詰丸だからこそ、望んでもいない裏切りを成功させるために獅子奮闘するというもの。極端過ぎるキャラクターはあらゆるものを惑わせ、なかなか馴染むまでに時間がかかるけれど、実際誰しもがキャラクターのもとに生きているということが分かってくる。「俺を縛れ!」と叫ぶ声は完全に自由に生きることへの恐怖を現しているんじゃないかなと思った。そして、そのことを表現するために、ガチガチの虚構を下敷きにする柿喰う客、中屋敷法仁の手口が私は好き。下品だな、汚いなと思っていてもいつの間にか「一周回ってスタイリッシュなんじゃ・・・」と思えてくる。

アフタートークでも平田さんが話していたけれど、柿の舞台は演技中と素に戻るような瞬間の使い分けが絶妙だなと思う。アドリブっていうのと少し違って、どちらかというとアクシデントみたいな瞬間。それ以外が虚構味の強い作品が多いから、一旦脱線すると戻りにくそうなのに、そのタイミングで一層観客の心を掴む感じがあるのが本当に不思議。だから何回も同じ作品を観に行きたくなるんだよな。みんなもそうでしょ。

最後になっちゃうけど、この『俺を縛れ!』では「シェネリック髑髏城(の七人)」(フォロワーさん命名)が観られます。本多劇場で観る髑髏城は豊洲の回るステージに負けず劣らず圧巻です。正味、百人斬りです。みなさん絶対観てください。そして神永圭佑くんの圧倒的な顔の良さを見て!

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