ドラマ『秘密を持った少年たち』
ストーリー
純情な少年が
残酷な運命に抗う。
血の甘い誘惑――
ネット上で夜行の存在が噂される社会。
自らが夜行であることを隠し生きる少年たちがいた。
一人の少年の一途な初恋が、悲劇を招く。
幼いころ、少女のために歌った大切な記憶。初めての恋を守りたいだけだったのに、
夜行の血の渇きが少年を襲い、残酷な運命が少年、そして周囲の人間を変貌させていく―――
感想
ストーリーと演出
キャスト(龍宮城)のファンでこのドラマを見るならマジで9話まででいい。見終わってどんだけ内容を反芻してもそれ以降は何から何までノイズに感じてしまった。10話以降でメインとなる大原優乃演じる「ユキ」というキャラクターをもう少し愛せるキャラクターにしてくれればいいのに、何故なんだ…。
という文句が出るような物語ではある。が一方で、そういうものかと思ってハードルを激下げして前半とHuluで見られるスピンオフを楽しめただけ幸せな気がする。龍宮城メンバの途中退場者の物語はドラマチックで楽しいので。もしくは玲矢(佐藤海音)と慎一郎(西田至)の2人の最後にフォーカスを当てればある程度満足できるかもしれない。あとはアヴちゃん登場は楽しい。まあそれも人によると思うけど。
以下、ネタバレしまくりです。
ここで書くからあえて言うけど、なんも知らないワカハイ舞台オタクに向けて言うとこの『秘密を持った少年たち』は現代を舞台にしたTRUMPシリーズ×メサイアシリーズって感じの話で、「あ、池袋ウエストゲートパークで見たことある!」なシーンが挟み込まれてて、なんか知ってる味がめちゃくちゃします。
TRUMP(シリーズ)とは
不死を失った吸血種たちの7500年に渡る血の饗宴――。
「繭期(人間でいうところの思春期)」を迎えた若き吸血種たちを保護・矯正・教育するために設けられたギムナジウム<クラン>。
人間種と吸血種の混血<ダンピール>であるソフィは、「穢らわしき者」として周囲から嫌悪されていた。
完全階級主義である吸血種の社会にあって指折りの名家の生まれであるウルは、忌むべき存在であるソフィになぜか友情を示すようになる。
そんな中、ウルはかつてヴァンプが持っていた「不死の力」について研究を続けるうち、永遠に生き続けているとされる原初の吸血種<TRUMP>の存在を知り、永遠の命を渇望するようになる。
不死を失った吸血種たちが、永遠の命を持つTRUMPの伝説に翻弄されていくゴシック・サスペンス。
TRUMP series Discography | ポニーキャニオン
メサイア(シリーズ)
世界から軍隊が消えた時代。しかし戦争は諜報戦への姿を変えていた。家族を惨殺され一人生き残った海棠鋭利、兄と生き別れた御津見珀は、戸籍を剥奪されたスパイ集団、警備局特別公安五係、通称「サクラ」にスカウトされる。桜のように潔く散る、それが彼等の流儀。
『メサイア 警備局特別公安五係』(高殿 円)|講談社
めちゃくちゃ知ってる味がするからと言ってこのドラマが良いというわけではなく、比較してしまうのでマイナスアドバンテージな気持ちもある。特にスローガンに掲げる"ホラーを越えた 衝撃のエロティックサスペンス"がすでに耽美なテーマと相まって胃もたれがするというか、あまりにやり過ぎで、特にヒロインのユキがこれでもかってくらい可哀想で、そのくせめちゃくちゃ愛せなくて、この存在をどう受け止めろと⁈になってしまうのですよね。彼女にエロを担わせすぎ。役自体が19歳とかならもう少し考えて欲しい。
エロ抜いて文句を言うと、彼女が人間に戻った理由が回収されないならやっぱり10話以降要らないんよな。そこまででもとんでもないサークルクラッシャーのユキが、人間に戻るとかいう都合の良さでまた周りを巻き込んでいくの見てられないです。最後の最後で玲矢がユキをまた引き込んでたら私泣いてたね、慎一郎に代わって。なのであのクライマックスに私は救われたまである。本当に。12話までやってこうなると今時の深夜ドラマが10話以下でスッキリ収めるように強いられている理由がわかる気もする。
ここまでは色々文句を書きましたが、先にも書いたように9話までは主人公である玲矢が夜行という生き血で生きる半永久的に生きる存在になって、同じ夜行の仲間とその長い時間をバンド(404 not found)を組んで音楽を中心に過ごす、みたいな話になると思って見られるのでそれはそれで楽しめると思います。ボーイズグループのメンバーが総出演する意味もわかるし。一方、そのバンド活動の裏では夜行たちが人間に代わって世界を掌握していくんだという動きがあり、それが玲矢たちの関係性にも影響していくというのがざっくりとした話。
バンドメンバーで好きだ嫌いだという話もめちゃくちゃ出てくるけど、TRUMPとか履修してるとある程度の好き嫌いは長く一緒に時を過ごすことと、人間ではない生殖から離れた存在になっていくことで密な関係性が生まれて起きているどでかい感情だと思って受け入れられると思う。履修してなくてもそういうことだと思う人もいると思う。それでいて人間に恋する感じもめちゃくちゃ知ってる。ということであとは演者の物語とキャラクターに対する理解力を見て楽しみました。
キャラクター(キャスト)
以下、一人一人の感想。
光石玲矢(17)/ 佐藤海音

高校生
片想いの相手である幼馴染・ユキを救うため「夜行」になった少年
1人でギター弾きながら路上ライブするような主人公。一生懸命探してた幼馴染ユキに夜行にされてしまうのは可哀想だけど、それも受け止めるくらいユキが何よりも好きでどんなときでもユキを選ぶほどなのはよく分からん。父親とユキの諸々を受け入れる理由が「昔ユキがユキ苦しんでいる時に気づいて助けてやれなかったから」みたいになってるのはほんとか?と思う。
最終的にはある程度慎一郎からの気持ちには気づいてそうだし、最後は夜行として慎一郎たちと生きることを選んでるっぽいので頑張ってほしいと思う(?)
吉野ユキ(19)/ 大原優乃

玲矢の幼馴染
幼いころから父親に虐待を受けていた
3年前のある日突然姿を消す
散々この前に書いたからここに書くことはほぼないんだけど、もう一回言ってもいいかなと思うのはユキが人間になった理由は「実験成功」ってことなの⁈そういうの大体成功させたらダメじゃない?
貴崎慎一郎(18)/ 西田至

404 not foundのボーカル
外見は18歳だが本当は100歳以上
夜行の長い歴史を見つめてきた
なんだかんだ慎一郎の思うように全てなったな〜と感じるのでやっぱ長生きしてるだけあるよなと思う。慎一郎に人望があるのも特段理由なく長生きしてるからな気もするし。そういう存在が1番影響力が大きいっていうのが相場だろうし。
結局のところ慎一郎はじめとする一部の夜行の背中にあった十字架はどんな意味があったんだろう。ユキにもあるなら慎一郎が噛んだ相手にだけ浮かび上がるとかでもないんだろうし。とはいえ雅人とヒカルにはなかったわけだし。なぞである。
こういう慎一郎みたいな存在がぱっと出の玲矢みたいな存在に惹かれるのもあるあるだなと思いました。
黒瀬拓実(22)/ 大東立樹

夜行狩りのリーダー
夜行に家族を殺されたため
夜行を絶滅させようと思っている
一応四番手でキャスト一覧に書かれていたし、確かに最後まで活躍してたし分かるけど家族を夜行に殺されたのに夜行にされてただただ可哀想なキャラだなと思った。あと、前後して申し訳ないけど夜行にさせられる動機がスーおんなじ感じでそれはいいんか?となった。
スー(久保勧)(18)/ 米尾賢人

404 not foundのバッキングギター
物静かでグループでも中立的な立場だが
実はある秘密を抱えている
彼女を目の前で夜行に殺されたのにその場からは逃げ出してしまったことを後悔して、夜行を憎みながらその夜行と404でバンド活動するという人間のスー。「バンドメンバーの中に裏切り者がいる!」となった時点でスーがそうなんだろうなと思うくらいに分かりやすかったんだけど、メイン回の6話はとても良かったです。禊的に夜行にされてから結局最期を自分の決断で迎えるまでかなりソリッドに話が進行して行ってたように思う。感情こもる演技好きでした。
石橋ヒカル(17)/ 冨田侑暉

404 not foundのキーボード
玲矢のメンバー加入を反対する
元ボーカルの孝之に特別な気持ちがある
スピンオフまで含めるとヒカルってめっちゃ恋多き男じゃない?全然良いんだけどさ。孝之をめぐるあれこれを考えると玲矢のこともスーのこともそんな簡単に受け入れられないこととか許せないこととかありそうなもんなのに懐が広くてすごいなと思いました。
麻見葉(17)/ 竹内黎

404 not foundのギター
女性ファンに人気のメンバー
慎一郎に守られる玲矢に嫉妬する
葉ってさ、そんな玲矢にいやがらせしてた?って思いながら何度も相関図を見てしまいました。

玲矢に当たりが強くなるのは、奔放に生きている一方で慎一郎に愛とも憎しみとも取れる感情を抱いたからだと思うけど、こういうところにフォーカスせずにサラッとスピンオフで終わらせるの本当に誰のためのドラマなんだろうって思ってしまった。見てるほとんどの人がキャスト目当てだろうに。
とは思いつつ、葉が夜行の企みとも夜行狩りともほぼ関係のない(と思ってるんだけど)理由で死ぬのは結構好きなラストです。自業自得エンドって感じで。
矢沢和馬(16)/ 伊藤圭吾

404 not foundのドラム
優しく気弱な性格だが音楽への思いは強い
いろんなインタビューで「布が少ない衣装」という話をしているのを読んでからドラマを見たんだけど本当に布が少ない。お腹が冷えてしまうよ、という気持ちがすごかった。
最初に出てきた時のキャラクターイメージからは想像できないくらいインパクトある夜行になった理由&最期の活躍で良かったです。
裏切り者のスーをすぐに受け入れたのは、自分よりも立場が弱い存在を大切にしたからだと個人的には思ったのでそういうところも好きだなと思いました。
岡部雅人(18)/ 齋木春空
404 not foundのベース
玲矢のメンバー加入に反対している
人間の女の子に恋をしている
なんか最も人間っぽい存在だったなという感想。なぜにあんなに和馬への当たりが強かったのかは最後まで分からなかったけど。陸上部の同級生のことずっと想っていて、最期朝日を横目に駆け出してたシーンがめっっっっっちゃ良かった。ああいうシーンを観るためにここまでいろんなモヤモヤを耐えたまである。菜々子ちゃんのお願いも叶えてあげてえらかった。
まとめ
というのがバーっと思いついたところです。なんだかんだちゃんと見たし感想も書いたけど万人が楽しめる話ではないので感想だけ読んでくれただけでも嬉しいです。見終えることができたのもひとえに私が龍宮城のコンテンツを欲していて、ある程度のバイアス(下地)があったからでテーマだけで乗り切れるとはいいがたい。でも逆に言えば、龍宮城に興味があれば楽しめると思う。
ところで私自身が好きなキャラクターは麻見葉(竹内黎)です。観たい方はHuluでどうぞ。
Hulu(フールー) | 人気の映画・ドラマなどが見放題!最新作やライブはレンタル/購入して視聴可能!
ドラマよりも主題歌と挿入歌のMVの方がおすすめではあるのですが、ドラマを観るとより楽しめるというのはある。
あとは、セリフ部分がドラマの物語とリンクしてるのでこちらも。
冨田「血と涙で砂時計を固めたって、判ってるあとすこしだけ」
KEIGO「『はじめて居場所が出来たって』僕だけが思ってたとしても」
Ray 「軽ーく生きてやろうって思ってたのにな!悔しいわ」
KENT「自分だけは誤魔化せない。きっと誰に許されても」
齋木「あーいまなら飛び越せるのに!太陽よりも眩しかった!」
ITARU「『こんな気持ちはじめて』ほんとにそう思ったんだ」
