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映画『羊の木』

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STORY

さびれた港町・魚深(うおぶか)に移住してきた互いに見知らぬ6人の男女。

市役所職員の月末(つきすえ)は、彼らの受け入れを命じられた。
一見普通にみえる彼らは、何かがおかしい。
やがて月末は驚愕の事実を知る。

「彼らは全員、元殺人犯」。

それは、受刑者を仮釈放させ過疎化が進む町で受け入れる、国家の極秘プロジェクトだった。

ある日、港で発生した死亡事故をきっかけに、月末の同級生・文(あや)をも巻き込み、
小さな町の日常の歯車は、少しずつ狂い始める・・・。

映画『羊の木』 | 2018年2月3日(土)全国ロードショー

 REVIEW

感想っていうか基本的に宮腰(松田龍平)の話しします。

最近は松田龍平の出演映画に期待しないでおこうと思うようにしているから、必ず観に行くってほどではなかったんだけど、とある感想でヘンテコ映画(超訳)と書いてあったので観たのです。いや、観てよかった。

元殺人犯が集められて何か描くって言われたら、みんな更生しましたという感動エンドか、徒党を組んで人を殺しまくるかどっちかだと思ってたんだけど、そのどちらでもなく殺人犯もまた様々いて、不思議だなという感じでした。原作者自身が「ヤクザの抗争で3人殺した人よりも、借金を断られて人殺しするヤツのほうがヤバい」ということを描きたかったというのだけど、その通りだと思う。

そんな中、今回の主役(個人的に)の宮腰くんはナチュラルに人を殺します。やめてくれと言ったのにやめてくれないから殺したと言わんばかりです。そこに善悪はなく、前に進むために殺す。だから自分がやったことも人に話せる。本質的には悪いことだと思っていないから。でも社会的にはNGなんだなということは知っっている。その矛盾に苦悩はしないが、どこか違和感を感じている。そんなところで出会った月末(錦戸亮)の親切で親身な態度におそらく初めての友情を感じる。何度も確かめる「それは友人として?」許すも許さないもないのだけれど、友人だと真剣に向き合ってくれる月末に対して、宮腰は思う。どうしたら良いか分からない、と。もうどこからおかしくて、どこから巻き戻したらいいのか。みんなと同じように普通に生きていたはずなのに、何かが違ってしまう。やり直そうとしてもうまくいかない。きっと宮腰自身そういったことを何度も考えては「もうどうにもならない」という結論にたどり着いては揉み消していたに違いない。受け入れることが怖かった。他の人と同じように生きられないとは認めたくはなかった。でも真摯に向き合おうとする月末を前にして、彼の手を取り海に飛び込んだ。

そんな宮腰くんがめちゃくちゃ好き。好きすぎて無理。そして願わくは生きてて欲しい。おろろ様の中にすっぽり入って戻ってきて…って心から思ってる。私は宮腰くんの心の闇に寄り添って生きていきたい。頼む。宮腰 another sideください。っていうのは冗談じゃなくて本当に宮腰くんのことしか考えられない。嘘ついた。99%宮腰くんで、残りの1%は田中泯さんめちゃくちゃLOVEかな。これは冗談じゃないのでそういうのこじらせがちな女子は観てほしい。『46億年の恋』の有吉並に好き無理ってなってしまった。多分いま高校生だったら宮腰くんで人生狂ってしまってた。

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