取り留めもない

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映画『美しい星』

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STORY

その手で“美しい星・地球”を救えると信じた、とある平凡な“宇宙人一家”の悲喜劇。
“当たらない”お天気キャスターの父・重一郎、野心溢れるフリーターの息子・一雄、美人すぎて周囲まわりから浮いている女子大生の娘・暁子、心の空虚をもて余す主婦の母・伊余子。そんな大杉一家が、ある日突然、火星人、水星人、金星人、地球人として覚醒。“美しい星・地球”を救う使命を託される。ひとたび目覚めた彼らは生き生きと奮闘を重ねるが、やがて世間を巻き込む騒動を引き起こし、それぞれに傷ついていく。なぜ、彼らは目覚めたのか。本当に、目覚めたのか——。
そんな一家の前に一人の男が現れ、地球に救う価値などあるのかと問いかける。 

REVIEW

ここ最近で一番シュールな映画だった。SFにあまり馴染みのない自分としては「星新一のお話みたいな奇妙さに似てるのかな」と思ったんだけど、作者が三島由紀夫だと思い出して考えを撤収させた。原作は当時の社会の問題を複雑に織り込んでいるんだと思う(未読)。それだけに、今回の改変*1は必要だったとして、にしても大きな問題が「地球温暖化」でいいのか。テーマとして古くない?今だからこそ核戦争にリアリティを感じるのではないかな。あらゆる国が太陽を生み出す時代になってしまったんだよ。物語については本を読んでから考えたいなというところ。

ほとんど世界観に豆鉄砲を食らった感はあるが、美しい長女が恋をしてミスコンに出るくだりは滑稽で好きだった。女、何の意味もないのにそういうことするよね。男は戻ってこないのに。そしてそのシーンに出てくる藤原季節くんの広告研究会の男の軽薄演技*2が素晴らしかった。下手(したて)に出ているようで実際は女の子ことを道具としてしか見てない感じ。アドリブっぽい小技も効いていたと思う。

あと今までそんなに意識してなかったけど、リリー・フランキーの色気が無理かもしれない。色気というか、個人的には色気とも思えないんだけど。これ以上は、壇蜜予備軍みたいなお姉さんの怒りを買いそうなので自重。

公開初日のレイトショー。新宿とは言え、亀梨くんファンの外国人女子(アジア系)が多かったのがなんか面白かった。彼女たちにとってはプラネタリウムがトラウマになりそう。

 最後に、若葉竜也くんのクズ役メッチャ好き。

金星

金星