取り留めもない

映画や舞台の感想書いたり、たまに日記も

あの頃もDDでした(主に日記)

転職先も決まったことですし、最初で最後学生時代の話をします。

中学に入ってすぐは高校に進学するとは思ってなくて、親に「行くものです」って言われたからとりあえず勉強しとこう~って感じで過ごしてた。家にネットも通ってないにも関わらず、運良く洋楽を聴く機会があって、少しずつ外国かぶれになっていったことが原因でしょう。クソ田舎から飛び出したい、という一心で電車通学しなくてはならない進学校に行くことになりました。女子校です。何事もなく無情に時は過ぎていきます。そのままふわっとしたモチベーションで大学受験。第一志望の国公立は落ちました。でも、もう一回受験勉強するとか考えられなくて、全額スカラシップで私立へ。上京です。

さてさて私が入学したこの学部、三年前にできたばかりでいかんせんふわついてる。語学と文化という「教養」と表すほかには特段役に立たなそうなことを学ぶ学部です。この四年間は最高の時間でした。入学時に好きだったバンドのボーカルがウルグアイ出身だからっていって第二外国語スペイン語を選択。少なくとも二年間は勉強していたはずなんだけどほとんど覚えていない。その一方で、現代哲学とか中国文化、マイナー文学、サブカル文化、ドイツ文学、中国の少数民族比較文化論とかとにかくなんでも自分が興味を持った授業は全部受けた。途中からK-POPにはまって、韓国語も履修。確実にスペイン語よりは覚えてる。という感じでやりたい放題してたら、進路を選択する時が。

一番人気のないところに進みました。いいえ、第一志望です。

文系なので就職とか考えたらメディア・心理学・社会学に進んだ方が有利なんでしょう。そんな簡単なことを分かってなかった私は、好きなことを続けるために、「卒論でなにを書いても良い」というゼミのあるそこしかないと思いました。そこにあったのは望んでいた自由でした。でも、教授からは「自由だけれど、論に成っていなければならない」と何度も教えられました。これは結構今まで役に立っていて、今でも何か言いたいときはできるだけ人に同じように伝わるよう気をつけますし、そういう文章が好きです。着眼点なんて何でも良い。テーマだって無尽蔵。ただ、そこに一定の説得力をもった論があれば、興味深く耳を傾けてもらえる。そういうことをそこで教わりました。

で、なにを言いたいかというと、DD(大学大好き)だったなということ。約三年前に卒業したのにまだそんなこと言ってるのかって思われるでしょうけど、こんなことは金輪際ないと思うので許してほしい。自分は自分の人生に後悔はないけど、何かを考えたいと思ったり、誰かの話を聞きたいと思ったりするとき、薄暗い図書館で読書したりとか、教授のつまらない話の中から興味があることだけ抜粋してぐるぐる考えたりとか、そういうことができることが羨ましい。学歴コンプはないけれど、総てを捨てて学問を選んだ人達にどうしても圧倒的な羨望がある。

というようなことを懐かしの本の文庫版を読みながら考えていた。

ゴシックハート (立東舎文庫)

ゴシックハート (立東舎文庫)

 

ちなみに何度か書いたことがありますが、ゼミの教授は英語演劇、特にイギリス演劇が専門にも関わらず、谷崎潤一郎で卒論を書きました。しかも幻想文学として。いつか推敲して肉付けして最終的に自分の納得できるものを書き上げられたらいいな、なんてこと考えていたりもする。