本屋スペースにはよく行っているくせに初めて行った紀伊國屋ホール。ちょうど良い広さで好きだなって思いました。コメディだし、演出家も脚本家も好きなわけではない。純粋にストプレの池田純矢と宮﨑秋人が観たいという動機。
「2.5次元舞台を見ている俳優オタの層が小劇場に来るようになることは少ない」という話があるけど、本当にそうなのかと思う派です。でもまぁあり得る話として、「小劇場に行ってみたけど、いまいち面白くなかった。もう行かない」はあるんじゃないかと思う。そうなると、その層を楽しませられない方が悪いよねっていう。こうして自分で自分の話を折りましたが、何が言いたいかというと「楽しかったです」という話です。もともとサブカル界隈にいたからっていうのもあるけど、話のテンポを感じて、起きる出来事をそのまま受け入れて、笑うのは大体楽しい。当然だけど、みんな舞台上の表現だから言動が少しオーバーでわざとっぽくて、それがまた滑稽という連鎖で、約2時間があっという間。正直、ここにわざわざ書くことも特になく「とにかく観に行ってよ」と言いたいくらいで他に言うことはありません。
◆池田純矢(勅使河原)
事務だけど営業職のチャラさ。どちらかというと大学生っぽいけど、就活には困らないだろうなっていう感じ。あの顔の可愛さであの秘密ってどういうことだよ、好きって思いました。次もストプレのコメディと聞いて(コメディがあまり好きではない)あんな活き活きとした演技観られるならと重い腰を上げて、アップをし始めました。
◆宮﨑秋人(鈴木)
しゅーとさんは所謂「イケメン」とか「馬鹿」とかより、「普通の人」が面白いなと思った次第。個人的には彼自体アクが強くて、役になりきる的な意味ではあんまり2.5次元向きだと思ったことないのに、今までそういうのばっかで「ほんと世の中とそりが合わねえな」ってなってたところなんで、良かったよ鈴木。みてる人の心を掴むパワーポイントの使用術は見習いたいところです。次回は『引退屋リリー』で詳細は出てないけどマコトなのかな。
面白かったけどやっぱりコメディを観るには「好きな役者が出るから」「演出家が好きだから」とか理由をつけないと難しいなと思った。エンタメって「ウワッ!たのしい!」ってもので良いと思うんだけど、「考えないでいい」というのは、同時に寂しいことだと思うのでありました。