取り留めもない

映画や舞台の感想書いたり、たまに日記も

この推しを好きな理由②

続いてます。

前回のエントリで推しはどんなタイプかっていうことを超絶簡単にまとめた。でも今更、松田龍平安藤政信について語ったところで、なんのきっかけにもならないことは分かっていたけど、長々とした前置きの理由は今の推しのことについて書きたかったから。
 
ナベプロの俳優が好き。特にD-BOYS、その中でもD2(でつ)が好き。最初に好きになったのは荒井敦史で、もともとグループとかある程度の人数の集団の目の足りない感じに多幸感を感じるタイプなので、全員推すことにしたド新規。
 

荒井敦史D-BOYS/D2)

 
きっかけは『ガチバン』。それまでちょいちょい見てても「前髪が重い奴がいるな」程度にしか意識せず、窪田正孝のために『ガチバン』シリーズを見てて「図体にしろ役柄にしろなんていう存在感なんだ」ってとこと「やっぱり前髪が重い」から気になりだして、数少ない(とはいえでつの中では多い)映像作品をチェックして。彼の演技の特徴を挙げるとすれば、中の人同様ツンデレなところかなと思う。あとは、プライドが高いことをおちゃらけた態度で隠している雰囲気。役を創り上げるのではなく、中の人に肉付けしていくタイプだと思うので、まぁ使いづらいって言えばそれまでだけど、遠藤雄弥(えんや)的な人間臭さと輩感が良いところだと思ってる。
 
この誰も彼もが若手俳優時代に、それでも彼は恵まれてるんだろうなぁと思ったのは最近のこと。ジュノンスーパーボーイコンテストで最終選考に残って、主演映画は早々に経験して、ぼちぼち映像にも出てきてっていうのは、そうそうないんだろうなと思った。
 
そんな中、彼自身いろいろ欲はあるんだろうけど全面に出せなくて、不安だったりどうしたらいいかわからないと口ばかり動く子で「こんな子クラスに一人はいたよな〜」って感じ。なんかのインタビューで、デビューして思ったことを答えてて、仕事を始めた当時「自分を子供だと思ってくれない」ことに戸惑ったそう。芸能人になると強く夢に描いていた訳じゃないのに、「仕事をする社会人」としてのあり方を求められて辛かったっていうのはまぁよくあることだと思う。そんなこんなを乗り越えて、「ずっとこの仕事をしていきたい!」というのが「良い」インタビューだけど、そうじゃなくて「芸能の仕事をやってなかったら、仲の良い同級生と同じようにトラックの運転手やってると思う」と言ってしまえる現実的なところは、彼自身のもともとの性格もあるし、事務所やらなんやら周りの環境も影響してるんだろうと思う。
 
Dステ17th『夕陽伝』のパンフレットのD2メン(荒井敦史池岡亮介前山剛久三津谷亮)+末満健一(脚本家)の対談があって、Dステ12th『TRUMP』から今まで、そしてこれからみたいなことを話す中で、荒井敦史はこんなことを言っていた。
 
生きていくのに不安はつきものだし、不安があるから頑張れるという部分もあるだろうし。芝居だって、稽古場で不安と闘いながら、なにかを見つけて本番の舞台に立つ部分があるわけですから。だから仕事でもプライベートでも、いろいろあっても頑張らないと。ただ僕は、ここぞというときに踏ん張れる根性が減りつつあるような気がするので、そこは意識しないと、とは思いますね。(Dステ17th『夕陽伝』パンフレットより)
 
2000年以降、10代後半~20代の役者ってTVや映画に出られる人なんてほんの一握りだし、それでも舞台やアイドルっぽいことをして「生きていくには生きていける」。特に事務所の力が大きければ、なんとかやっていける。でも、果たしてそれが「自分のしたいことか?」って聞かれると、もうよくわからなくて、そのよくわからないことのために「頑張る」のも若いうちだけだろうなと。「したくない」と意識出来ればそっちの方が何倍も幸せなんじゃというのはどんな仕事でも同じこと。話は脱線するけど、仕事に対する気持ちの入れ方とか、熱さの方向性とか人としてのタイプが荒井敦史上鶴徹(元D2)は似てるんじゃないかなと思ってる。「どこが?」と聞かれてもちゃんと答えられるほど上鶴さんのことを知ってる訳じゃないのだけど。
 

ただ今のところ、僕の中では役者を辞める自分が想像できない部分はありますね。今さら逃げたくもないけど、逃げられもしない。だから進むしかないというような感覚が。(Dステ17th『夕陽伝』パンフレットより)

 
あんまり真面目なことをいうタイプではなくても、自分の在り方については心の中にしっかりと思い描いているものがあるんだろうなという言葉。ナベプロ内でというか、D-BOYS内での「推され期間」はもう早々に終わったという意識の上で、あとは自分でなんとかするしかないという焦りと不安が裏にはありそう。
 
D-BOYSとかD2とかそれなりに人の入れ替えがある集団で、来る人がいれば出る人がいるという意識があるからなのか、他のメンバー(池岡、三津谷)も同様に「いろいろ考える時期」と言う中で、「愛を大事にして頑張ります!」という前ちゃんが眩しいよ本当に。正直さ、その程度の気負いの無さで進んでくれたらさ、オタクは全力で背中を押すからさ、あとは真っすぐ走って行ってよって思うんだけどさ、それじゃだめなのかな(オタクは我儘)

 

話を戻して、今までの推しの共通点「役者という仕事自体にはこだわりがない」「そのくせこだわりが強そう」という点で思い入れが深くなっている訳ですが、その他にも「こういうとこ好きだな~」と思うのは、阿久津愼太郎と話してる時。『深爪』というコンビ名まであるくらいだから大して意外性はないけど、基本は公立男子校の高校生の中身の荒井さんと、「男子校っぽい雰囲気になるのは苦手」という阿久津が、ちゃんとお互いのことを理解し合って話すところに「重ならない点と点が重なった感」があって、譲るとこ譲っても仲間として一緒に居たい人がいるっていうことを暗に伝えられてる気がするの。まぁオタクは考えすぎだと思う。

 

というわけで、私は荒井敦史が好きだし、これからも可能な限り応援していきたいと思います。それでは最後に、ジュノンボーイの頃の荒井さんの動画で締めたいと思います。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。