取り留めもない

映画や舞台の感想書いたり、たまに日記も

十三人の刺客

試写会&ティーチインで観てきました。役所広司山田孝之も見ました。でも実際監督が見れなかったから残念な気持ちでいっぱいだったけど。この映画も三池監督じゃなければ観ようと思わなかっただろうな。監督の作品では「殺し屋一」と「46億年の恋」が好きだからエロくてグロくない作品の方には興味ないです。(「ヤッターマン」、「妖怪大戦争」etc)今回の映画は「スキヤキウエスタンジャンゴ」っぽいんだろうと思って興味はありました。

 やっぱり面白かったです。特に好きなシーンは両手両足を切断され、舌を抜かれた女が「みなごろし」って口で書くとこと、岸部一徳伊勢谷友介に穴を開発されるとこと、燃える牛が猛進しているとこです。開発シーンは伊勢谷友介が「里の女はふにゃふにゃしててダメだ」って言って岸部一徳を見たときに何考えてるか分かったけど。

 ストーリーはまあとりわけ面白い訳ではなく、普通の勧善懲悪の物語です。忠臣蔵でしょ?みたいなね。だから演出と役者を観るしかない。役所広司市村正親は渋くてカッコよかった。山田孝之も鬱々とした感じが良い。稲垣吾郎は膳に食事を全部あけて、ぐっちゃぐちゃにして食べる演技が出来るんだから頑張った。悪役のイメージがない人が悪役をやるのはいい。そして伊勢谷友介!大ファンだから贔屓目でみるよ。三池監督は本当に使い方を分かってる。唯一監督が好きなように動かした役だった。コメディ要素として上手く動き回ってる。「スキヤキ~」ではカリスマ的リーダーだけど、この映画ではカリスマ的野人だね。本当にいい役。羨ましい。他の役者は特に印象に残らなかった。高岡蒼甫はほぼしゃべらないうちに死んだし。だからその他役者のファンはそのためだけに行くと興ざめかも。

 なかなか面白かったけど三池監督にしてはかなりライト。娯楽映画という仕上がり。「スキヤキ~」が好きなら観ても損はない。私は武士道がなんとかっていうのは分からないから面白いかどうかで考えます。もう少しグロくていいかなとも思うけど観てる途中で笑ったから皆さんにもお勧めします!!