取り留めもない

映画や舞台の感想書いたり、たまに日記も

LDHオタがドラマ『お兄ちゃんガチャ』を完走した話

こういうタイトルで一回書いてみたかった~~~!満足!

ということで『お兄ちゃんガチャ』を一気見したので感想書きます。

www.ntv.co.jp

ジャニーズJr.についての理解

ひとまず自分がどのくらいジャニーズJr.を理解しているか書いておくと、ヤンキー映画・ドラマ好きとして、『バカレア』『BAD BOYS J』を通ってきてその2つに出ていたJr.の顔はわかる、名前はわからん、という感じでした。でもつい最近オタクと一緒に観た『素顔4』のSixTONES版でSixTONESは完全に把握しました。あとはトラジャの何人かはわかる。のえるくん、君の顔は忘れられない。という程度の理解度です。そんな人間がゴリ押ししていただいた『お兄ちゃんガチャ』を観ました。結果、ラスボスで一番笑いました。

あらすじ

小学生の雫石ミコは、母・姉・妹・弟から家事全般を任されている、冴えない毎日を送っていた。現実逃避したいと思っていたミコはある日「お兄ちゃん、ガチャ」という謎のガチャを見つける。お兄ちゃんのいないミコが「優しいお兄ちゃんが欲しい」という思いを込めてガチャを回すと、ドSな性格のトイをはじめとする様々な性格を持つお兄ちゃんが次々と現れた。

お兄ちゃん、ガチャ - Wikipedia

感想

キンプリはすごい。圧倒的アイドルっていうのは世間の雰囲気から薄々感じていたし、『お兄ちゃんガチャ』がリアルタイムで放送されてたときも話題だったからさぞ面白いんだろうな、と思ってはいたのですが縁もなく5年。逆にこのタイミングで観たことでこの作品をめちゃくちゃ受け入れられた気がするなと思いましたね。具体的に言うと、自分が『Prince of Legend』を観たことで乙女ゲーム的雰囲気に慣れたってことです。根はサブカル寄りなのでLDHオタっていうと「解釈違い」とリアルでは言われる人間ですが、ヤンキー作品が好きだったりキラキラした世界に程遠いところで生きてきたということで言えばジャニーズなんてもう本当に遠ーーーーくにいたはずなのにいつの間にか隣まで来ていたんです…もうここまで来たら逃れられない。

自分語りはここまでにして『お兄ちゃんガチャ』について。脚本家が野島伸司さんだけあって展開がとても丁寧。破綻なく、テンポよく30分×12話を一気観してしまうくらい魅力的なお話でした。よくある乙女ゲームのお話にはせず、たっくさんの男の子たちを見せるには結局ヤンキーテーマに流れがちだった気がするんですけど*1、それを「お兄ちゃん」という丁度いい存在でお送りしてくれたおかげで、観ている成人女性も幼女にしてくれるお話で面白かったです。兄弟って男性向けコンテンツっぽいテーマのチョイスですけどそんなことなかった。そしてヒロインの鈴木梨央ちゃんは大人びすぎず、それでいて子供にもなりすぎず、本当に演技のうまい女優さんですね。すごい!

どうしよう、お兄ちゃんひとりひとりに長文書くと時間がかかりすぎてあれなので箇条書きにします。あ、どのお兄ちゃんにも共通して思ったのは、脱ぐシーンがあるのに大して筋トレもしてなさそうで、「直前にパンプアップなんてもってのほか」な体つきだったのめちゃくちゃ笑いました。我が軍だったらあの吉野北人だってザワが決まって体鍛えてた*2んですよ…カルチャーショックじゃん…

 岸くん(トイ):ZIP程度の知識で申し訳ないんですけど、すっごいポンコツのイメージがあったから「キンプリのプリンスなんだよ」って聞いても全然信じてなかったんですね。でもめちゃくちゃプリンスでしたね。すごい。でもこの頃の体がヨワヨワ過ぎてむしろ今なんなん?という気持ち。朱雀奏様*3でももっと胸板あるで。どちらもツンデレ王子。嫌いじゃないです。

宮近くん(レイ):眼力がすごい。どう見てもハイサイ感があるのに東京出身とか嘘じゃん…トラジャの子ですよね、覚えました。

お兄ちゃんズ:すいません、記憶に残ってる子がいません。どなたかプレゼン待ってます。

松倉くん(ニコ):不出来でもめっちゃ憎めなくない?すき!でもこの可愛い感じ、すごく儚い感じがして怖い。グループに一人はいる可愛い担当どこかに行きがちという持論を吹き飛ばしてほしい。彼もトラジャですね、覚えます。

深澤くん(セーギ):キャラクターが全然好きじゃなくてあまり記憶にない。彼自身は悪くない。

顕嵐くん(キララ):キラキラ~!女子に対する煽り方が貴族誕生のそれ。今はもうジャニーズじゃないことは知っているのでなんかちょっぴり悲しい。あとふとした瞬間の顔が池田純矢に似てる。

森田美勇人くん(ロード):この前年に映画『ホットロード』が公開されていてのこれだたので、ジャニオタと兼任してるLDHオタが話題にしていたのは覚えている。スルメっぽい(ハマるという意味で)顔なので割と好き。そして彼も7ORDER頑張ってほしい。

大我くん(ジェントル):当て書きなんじゃないのこのキャラクター。すっごいいい役じゃん。わかるよあの顔いっぱい出したいよね。

松田くん(ネガ):今、画像検索してたんですけど5年でめちゃくちゃ成長してない?スルメいっぱい食べたのかな。それとも女優帽で見えてなかっただけなのか。マツリョに似てるって思った子で合ってる?違う?とにかく今のほうが顔が好き。

照くん(ケンさん):ひかるくんだ~~~!ことあるごとにドラマで顔は観ていたので彼だけは名前を覚えていました。デビューおめでとう~!これからも私といい感じの距離感でいてくれ。

玉元くん(コーナン:子供では?!?!?!若干年上だとしてもお兄ちゃんとは認められないって私の中の妹が言っている。でもコーナンくんのおかげで物語が劇的にテンポよく進んだからめちゃくちゃありがとうの気持ち。

ジェシー:おい!なんだ!ラスボスか?!?!早く言え!笑ってしまっただろ!そして!なんでSSなんだ!どう考えてもお兄ちゃん力なら!岸くんが優勝だろ!って思ったんですけど、そういう扱いでジェシーが出てくるのめちゃくちゃわかりみなのでOKです。

ここからは妄想なんですけど、トイ(御手洗 明彦)とミコちゃんが将来結婚してくれたら最高ですね。だってそしたら岸くんのお兄ちゃんがジェシーになるんでしょ。超絶面白いじゃん。というのは半分ぐらいは冗談で言ってますが、あのあとのミコちゃんの生活が楽しくなる気しかしなかった、という点においても『お兄ちゃんガチャ』素晴らしい作品でした。時折挟まれるアニメーションとか、別世界を表現するような小道具などなど、どこをとっても過不足なく、可愛くてすごい。どこぞのプリンスの話*4はドラマではテンポよく「これはLDHの奇跡なのでは?」と思わせてくれていたのに、予定通りに映画化して絶妙な蛇足感を残していったのに比べると、ドラマで終わっててよかったなと言う感じ。そっちの感想もどこかで書きたいですけど、私のところに貴族が降臨してからかな…

ということで別の話にそれそうなのでこれで終わります。面白かったです。皆さん機会があればぜひ!!!

 

 

*1:『バカレア』『BAD BOYS J』もそうだったように

*2:吉野北人『HiGH&LOW』で覚醒!片寄涼太のアドバイスが支えに - シネマトゥデイ さらに、司は不良を束ねるリーダーであることから、スリムな吉野にとっては肉体改造も課題となった。「HIROさんから、『この作品は、壱馬と北人にかかっている。だから本気でがんばれ』と。さらに『見た目も重要だから、肉体も改善して、しっかりと磨いておくように』という言葉をいただいたので、短期間でしたが、毎日休まず、必死にトレーニングに励みました」。

*3:貴族降臨 PRINCE OF LEGEND OFFICIAL on Instagram: “. ⚜️⚜️王子紹介⚜️⚜️ . 🤴朱雀 奏 (すざく かなで) #セレブ王子 #Team奏 #チームカラーは白🕊 . 総資産数兆円といわれる 朱雀グループの御曹司✨ 特技は、ピアノ🎹、合気道、バレエ . #片寄涼太 #princeoflegend”

*4:『貴族降臨 PRINCE OF LEGEND』公式サイト

劇場アニメ『囀る鳥は羽ばたかない The clouds gather』

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あらすじ

被虐趣味で好色な一面をもつ真誠会若頭、八代。

彼の元にやってきた百目鬼

彼等は次第に惹かれあっていく。

自己矛盾を抱えて生きる八代と、愚直なまでに八代に従う百目鬼。 

運命に翻弄され"欠落"を補い合う二人の行き着く先はー。

Top | 劇場アニメ『囀る鳥は羽ばたかない The clouds gather』公式サイト

感想

そこで終わるんか~い!確かに前後編って言われてた気はするけど、めちゃくちゃいいところで終わってしまったので、悲しい涙が流れたままになってしまった(比喩ではありません)

ヨネダコウのBL、紙で読むとそんなに生々しくないんですけど、アニメにされると結構えっち。そこまで思い入れなく読んでいたシリーズだったんですけど、やっぱり高校時代の回想のとことか丁寧で、故に展開に時間が掛かっているなという感じ。好きですよ。同じタイミングで2本公開してくれてれば。

八代が百目鬼に心を許していく流れが絶妙。突き放したいのに突き放せないという雰囲気も良いですね。まあ、元々そんなに物事をこなすのが得意じゃなさそうな八代にとってはちょうどう良いくらいの距離感にいる百目鬼を突き放す理由なんてないんだろうなという感じ。これは漫画でも感じるところではあるのですが、劇場で観た朴訥とした百目鬼がとてもとてもかわいいので最高だなと思いましたという話です。

Filmarksを読むと、「偶然見た」「BLだと知らなかった」という男性の感想が結構あったのですが、むしろなぜこれを観ようと思った?!?!謎です。

映画『影裏』

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あらすじ

今野秋一(綾野剛)は、会社の転勤をきっかけに移り住んだ岩手・盛岡で、同じ年の同僚、日浅典博(松田龍平)と出会う。慣れない地でただ一人、日浅に心を許していく今野。二人で酒を酌み交わし、二人で釣りをし、たわいもないことで笑う…まるで遅れてやってきたかのような成熟した青春の日々に、今野は言いようのない心地よさを感じていた。

 

夜釣りに出かけたある晩、些細なことで雰囲気が悪くなった二人。流木の焚火に照らされた日浅は、「知った気になるなよ。人を見る時はな、その裏側、影の一番濃い所を見るんだよ」と今野を見つめたまま言う。突然の態度の変化に戸惑う今野は、朝まで飲もうと言う日浅の誘いを断り帰宅。しかしそれが、今野が日浅と会った最後の日となるのだった—。

 

数か月後、今野は会社帰りに同僚の西山(筒井真理子)に呼び止められる。西山は日浅が行方不明、もしかしたら死んでしまったかもしれないと話し始める。そして、日浅に金を貸してもいることを明かした。日浅の足跡を辿りはじめた今野は、日浅の父親・征吾(國村隼)に会い「捜索願を出すべき」と進言するも、「息子とは縁を切った。捜索願は出さない」と素っ気なく返される。さらに日浅の兄・馨(安田顕)からは「あんな奴、どこでも生きていける」と突き放されてしまう。

 

そして見えてきたのは、これまで自分が見てきた彼とは全く違う別の顔だった。

陽の光の下、ともに時を過ごしたあの男の“本当”はどこにあるのか—。

 

映画『影裏』オフィシャルサイト

感想

このキャスティング的に綾野剛かわいい映画だとは薄々感じながら劇場に向かったんですけど、想像以上でした。これ内容知らないできたデートっぽいカップルは楽しめたのかな。綾野剛に萌えないとドチャクソ暗い話を2時間半観ることになるよ。

というのは半分冗談ですけど、結構な綾野剛イメージビデオなんですね。いやこれはこれでアリなんだと思いますが、どちらかと言うと松田龍平かわいい党の党員なので、ちょっとだけ解釈違い。でも何考えてるのか最後までわからない松田龍平はめちゃすきです。『散歩する侵略者』とか『羊の木』っぽかった。

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 日浅が今野に対してあまり求めない(金を借りたり、嘘をついてなにかしてもらったりしない)のは日浅の良心なのか。相手の好意は利用しようってタイプの男ではあると思うんですね個人的には。でも、契約一つお願いするのにあんなに悩んでる(煙草の描写)なんて彼らしくないといえばそのとおりで。しかも、他の人は少なくとも彼はなにか裏があると確信しているのに、今野はそれを信じられずにいる。日浅自身が「知った気になるなよ。人を見る時はな、その裏側、影の一番濃い所を見るんだよ」と言ったにもかかわらず。まあ、あれが精一杯の日浅の突き放しというか、これ以上は自分の裏を影を今野に見られたくなかったんじゃないかなという気がしますね。もし仮に、彼らが同性同士の友情だったらもっと日浅も自由にやれたんじゃないかなと思うとちょっぴり切ない。映画観てるときは本当に「綾野剛!!!」って感じなのでそこまで考えられなかったけど。

私、気持ち悪い感じの松田龍平オタクで、作品での解釈違いが多いから役の好き嫌いも激しいんですけど、この日浅はなかなか好きでしたね。『46億年の恋』では突き放される側だった彼が、15年経って(マジか)逆側になるとはね。個人的にはまだ「行かないで」って言っててほしいけど。

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映画『パラサイト』

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あらすじ

 過去に度々事業に失敗、計画性も仕事もないが楽天的な父キム・ギテク。そんな甲斐性なしの夫に強くあたる母チュンスク。大学受験に落ち続け、若さも能力も持て余している息子ギウ。美大を目指すが上手くいかず、予備校に通うお金もない娘ギジョン… しがない内職で日々を繋ぐ彼らは、“ 半地下住宅”で 暮らす貧しい4人家族だ。

“半地下”の家は、暮らしにくい。窓を開ければ、路上で散布される消毒剤が入ってくる。電波が悪い。Wi-Fiも弱い。水圧が低いからトイレが家の一番高い位置に鎮座している。家族全員、ただただ“普通の暮らし”がしたい。「僕の代わりに家庭教師をしないか?」受験経験は豊富だが学歴のないギウは、ある時、エリート大学生の友人から留学中の代打を頼まれる。“受験のプロ”のギウが向かった先は、IT企業の社長パク・ドンイク一家が暮らす高台の大豪邸だった——。

パク一家の心を掴んだギウは、続いて妹のギジョンを家庭教師として紹介する。更に、妹のギジョンはある仕掛けをしていき…“半地下住宅”で暮らすキム一家と、“ 高台の豪邸”で暮らすパク一家。この相反する2つの家族が交差した先に、想像を遥かに超える衝撃の光景が広がっていく——。

映画『パラサイト 半地下の家族』オフィシャルサイト

 感想

公開されたときから、好きなやつだなとは思っていたけどそのころざらんぺいじにご執心で映画モードになかなかならずようやくアカデミー賞を受賞した次の日に観に行きました。吉祥寺オデヲン、座席がなかなか良いが客層が中高年中心で謎。

以下、ネタバレです。

やっぱり期待が高すぎたからか、想像していた展開だからか、もうちょっと意外性があっても良いかなと思ってしまったんですけど、やっぱりクライマックスに向かってのピースのはめ方とか素晴らしかった。環境とか場所の表現(高級感と劣悪さ)が映像だけでもひしひしと伝わってくる。アッパーな人は底辺に住む人達のそれを無意識に「嗅ぎ分けている」し、それは差別的な行動を取りたいからではなくて、お互いが幸せに生きていくための術というか、自衛のためというような感じ。どう頑張ったって格差社会がなくなるわけないじゃないし、じゃあどうするかという一つの方法というような。逆に言うと、『パラサイト』のようなことが起きたのは、アッパー層と貧困層の生活がクロスしてしまったからに尽きると思うんですよね。そんなことなくてもおかしな事件が起きるじゃないかって思う人もいるんですけど、それ以上にもっと爆弾(というより地雷)は仕掛けられていて踏まないように生きていることを意識的になるか否かで結構違ってくると思うんです。今回でいうと、ギテク(お父さん)は純粋で無垢すぎて自分がずかずかと地雷の中を歩いていっていることに無意識過ぎたという気がします。ギウ(息子)もそう。ギジョンはわきまえていた感はあったなと。

一方の、元家政婦夫妻ですけど、彼らは地中から引きずり出されたモグラのようだったな。そのままでいられれば幸せだったのに。半地下でも家があるだけまだ良い方なのに、すべての歯車を狂わせてしまう人たちが一番自己中だなと。地下壕で暮らす人を見ていて思い出した記事。

gendai.ismedia.jp

映画を見る前は貧困層に同情するかなと思ったんですけど、語弊を恐れずに言うと、昼間の2時間、お金を支払って映画を観られるような人は同情しきれないと思う。それは意識的に差別化してるのかもしれないし、自分の場所に安心しきっているからなのかもしれない。

 映画を見たときの衝撃ならコクソンがダントツなんですけど。何かを考える余地もない感じなので、ホラー映画を観る感覚で見てほしいですね。『パラサイト』はちょっと臭気に対して潔癖になりそうでした。

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劇団4ドル50セント×柿喰う客『学芸会レーベル』

あらすじ

西暦20XX年―
完璧すぎる育児環境が整う最果ての幼稚園!
イタズラ三昧の日々を過ごす幼稚園児たち!
保育士たちは特殊能力で秩序と規律を守っていた!
そんな中、伝説の女が「学芸会」を求め帰って来る…!?

公演 | 劇団4ドル50セント official website

感想

めちゃくちゃ笑えるのに深そうで実際は深い話なのか?!となる問題作『学芸会レーベル』記憶に残っているみゆきせんせい、そしてとんでもなく気持ちが悪いまことちゃんのパパ。そして振り回されるまことちゃん。その大団円がすごかった(語彙力のなさ)

『学芸会レーベル』子供たちから見るせんせいの絶対性が能力として表現されてて、確かにそのくらいすごい大人に見えてたな〜と思うと同時に、今大人になってから見ても、保育園の先生ってすごいな〜と思いましたね。なんだろうあのテンション。その中でやっぱりみゆきせんせいは一番だよね〜!これまんまみゆきせんせいです。

あと、えまちゃんがすきだった。すれた保育園児を演じさせたらナンバーワンです。一生見ていられる。

元々の学芸会の実施理由は分からないけど、自分ではない何かになりきることが子供たちを救ったり、助けたりすることがあるとしたらそれはれっきとした学芸会パワーだよと思った。(その中に飲み込まれただにえるくんはどこに行ったのか永遠に分からないが)ただ楽しむだけにやっているように見えることに新たな意味を考える、概念の再解釈みたいな試みが面白かった。ふと、自分のしていることを大きなことのように意味づけしたくなるオタクみたいな感じ。発作的に取ったチケットだったけど最高でした〜!おわり!

 

劇団4ドル50セント×柿喰う客『アセリ教育』

 

あらすじ

西暦20XX年―
個人主義の暴走は教育機関を完全にマヒさせた!
政府は新学習指導要領「アセリ教育」を断行!
人権無視のスパルタ教育を子どもたちに施していた!
そんな中、最強の落ちこぼれが、政府に反旗を翻す…!?

公演 | 劇団4ドル50セント official website

感想

めちゃくちゃすきなやつ〜〜〜!

そして、牧田さんドチャクソ柿の人になりましたね〜〜〜!

滑舌が安心できる。これはいつもなんだけど、加藤さんは前半にヒヤヒヤさせてくる(滑舌的に)から牧田さんが出てきて喋るとめちゃくちゃ安心した〜〜〜!

あと普通に小松さんが馴染んでるのが面白い。でも、基本的にはでっかい(物理)から一番コナンくんみたいな格好が似合ってなかったです。それが逆に妙!

それに平田さん。イケメン役って多分そうだよね、うん、イケメン役やるよね!って心の中では分かってるんだけど、私のど真ん中とかけ離れてるから、「いつもイケメン役をやってる人」っていうラベルを貼ってしまう平田さん。好きです。今回で言うと、ずるい奴かと思ったらめちゃくちゃいいやつや〜ん!ってなって泣いた。

これで初めて劇団4ドル50セントとエンカウントした*1んだけど、結構真面目に舞台で演技してきたって感じのバッキバキぶり(?)で良かった。ごめんね偏見。特に福島さんの美しい顔と声の通りと手加減のなさが素晴らしかった。かわいい!!!を全力で出来る子が大好きです。

あとゲストの1人、広川さんもすごくよかった。タロウくん...

『アセリ教育』は最初からめちゃくちゃ笑わせてくるのに、最後は観客がスンッとなる感じのテンションに納めてくるのが柿!!!って主張してて良かったです。話としてはめちゃくちゃざっくり言うと下品な言葉を使わない『天邪鬼』なんだけど、もちろんニュアンスだけの話で。ゆとり教育のアンチテーゼとしてアセリ教育を導入したら、という妄想爆発。さらには人間の判断の尺度に対する思考停止が何をもたらすかというような、仮説の重なり。極論ばかりなんだけど決してあり得ない話ではなくて、人間の100年の思考をぎゅぎゅっと濃縮したような感じというのか。そんなことも考えずに「笑いにいこ〜」って思いながら劇場に行ってボッコボコに殴られる体験ができるのが中屋敷さんの脚本だな〜めちゃくちゃ演劇愛だな〜見習え〜*2みたいな気持ちになった。噛むとか噛まないとかそういう問題じゃなく、熱量。その人物であるからこそ表現できる、感情。そういうものが劇場にあるからみんな2時間に5000円以上払って、人によっては遠征して行くんだよなぁ、と実感した演劇体験でした。もちろん『学芸会レーベル』も観ました。

観劇日:2020年2月8日

*1:実際はザワでうえきやくんには出会ってるけどなんか違う気がするからカウントからは除外した。

*2:きっと1年も経つとこの頃のことは忘れてしまっているだろうからあえて書き残すと、2020年の2月に私はLDHの推しを某鈴木おさむに人質にとられて虚無になっていました。以上。

舞台「DECADANCE」~太陽の子~ - DisGOONie

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あらすじ

「この国の王家には二百年に一度、魔女が産まれる。
破壊の言葉を持ったその魔女を生かせば、国は滅ぶ」
ある架空の国の物語。

一つの小さな小さな冒険の話
――4人の少年は幼き頃、探検をした。

その国の一番大きなお城、その地下奥深くにある一つの牢屋に忍び込んだのだ。

「太陽の子」というあだ名を持った、テイラー率いる少年たちにとっての小さな冒険は、
15年後、国を転覆させる革命へと変わることになる。
4人の少年が忍び込んだ牢屋で、見つけたものは―――。

舞台「DECADANCE」~太陽の子~

感想

当方、西田舞台に不慣れな者です。今まで実質一本しか観てなかった。

aooaao.hatenablog.com

この世界ではないどこかの街で~というファンタジーな雰囲気は『ESORA』っぽいなと思ったんですけど、いやまあ『ESORA』と同じ世界だって言われても信じるよ。(実際は『NEW WORLD』って作品が地続きらしいんですけど)

 

話を戻して、今回なぜこの作品を観ようということになったのかというと、塩野瑛久のおかげです。『里見八犬伝*1』に続いて2本目ですね。彼、ドラマやって舞台やって、その合間に貴族降臨のイベント参加して、めちゃくちゃ忙しい。さすが売れっ子!って感じ。頭の中に"RGTO"のSALUくんの言葉*2が流れてきちゃう。彼の演じるテイラーというキャラクター、やっぱり最後までわからなかった。理解したいと思って観ているわけじゃないんだけど、外堀を埋められて行けば行くほどにテイラーという人物の人を惹きつける魅力とか、先導していく強さとかは見えてこないし、彼自身は始終鬱々としているから心配になっちゃう。このお話の中心である魔女物語と並行して、テイラーと彼の幼馴染たちが再び一緒に笑えるようになるのが伝えたいことなのかなという感じでした。

「太陽の子テイラー」っていうから勝手に圧倒的主役感のあるキャラクターだと思ったら、月と対比される意味での太陽で、とはいえその太陽というのもあの物語からすると皮肉なのかなと思えるほど。とか書いているけど、やっぱり一回だけじゃわからないよな…とくに最後は観客の想像におまかせします、だったのでもっと観れば考えも深まったんだけど。個人的にはあのあと生き残って普通に生きていけるんじゃないかなと。それにしても人が燃えてしまったのでその瞬間「ハッ!これはTRUMPが現れる?!?!」と思いましたね本当に。なのでみんな不死の魂を手に入れましたENDです。(嘘)

ちょっと前の記憶をたどったのでこんな薄っぺらな感想になってしまった。すいません。

観劇日:2020年1月26日(日)