5gatsubyou

映画や舞台の感想書いたり、推しが大好きと叫んだり。

月刊「根本宗子」第15号『紛れもなく、私が真ん中の日』

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REVIEW

衝動的に、と言っても結構前の話だけど、ねもしゅーの舞台が観たくなってチケットを取った。橋本愛が出た作品ぶりかな。いつ行っても劇場に広がる彼女のアイドルっぽい持ち上げられ方が慣れない。

でこれがやっぱり面白かったわけです。当方、女子校出身なのであの女子のイチャイチャ感とか団結感とか見に覚えがあり、とは言え私立の女子校ではなかったからあんなに貧富の差でものを言われたことはないけど。あれだけの出演者でお送りするのは大変だともうけど、誰一人不要な役割はなかった。それ自体が女子校の塊みたい。静かにしていて殆ど何もしゃべらない子がいないと主役は成り立たないみたいなそんな雰囲気。そういう意味では確かに女の子たちの話ではあるけど、どっちかというと「主役になること」の方に注目して見ていた。始まるまでどんな内容かだいたい分からないねもしゅーの作品だけど、ビジュアルが出た時点で「誕生日の話なんだろうな~」くらいには思ってて、今日が誕生日の子を集めて何かが巻き起こる話なのかと考えてたらそうではなくて、ちゃんと一人の子の誕生日のお話でした。まあその子が主役かどうかは別として。なんていうか、どんな物語でも全体の主役とその瞬間の主役は別にいる時がある。特定の人が状況や身の上を話して注目してもらうような時間。話を進めるためには必要だし、誰もがそれに無意識的なんだけど、今回は起こる出来事総てに「今日は私が主役なのに」というヤマちゃん(誕生日のお金持ちの子)の視点があって面白かった。そういう観客の視野を広げるフォーカスの仕方が本当に上手い。さすがねもしゅー。ちなみにヤマちゃん(中学生)が高校の同級生にそっくり過ぎて動揺した。

主役のはずの日に人生の最悪を味わうことになったヤマちゃんには本当にドンマイの気持ちしかないし、ただそんなヤマちゃんにおせっかいを焼きまくるショウコちゃんの気持ちも分からんでもないし、正義感強めなサラちゃんのことは嫌いになれないし、モネちゃんは心配しなくても上手くやる子なんだろうなと思うし、モモコちゃんの家族はどうやってお金持ちを保ったのか(慰謝料的ななにかかな)気になるし、私が一番好きだった会長の本名を教えてほしい。

それにしても柿喰う客の福井夏ちゃん。作品中で「何かしでかしそうな子だ…」と思ってたらまんまとやられた。ヤバい奴には変わりないんだけど、彼女の存在も「人の気持ちになって考えるということはそんな簡単にできないし、場合によってはそれを拒否することもある。それが人間なんだ」ってことを上手いこと表現しているよなと思った。ヤバい奴なんだけどな。

やり取りに笑って最後は少しホロッとする。結局はねもしゅー最高なんじゃないの?

natalie.mu

作・演出:根本宗子
出演(五十音順):伊藤香菜、大竹沙知、岡美佑、尾崎桃子、川村瑞樹、小林寛佳、近藤笑菜、城川もね、椙山さと美、高橋紗良、チカナガチサト、中山春香、比嘉ニッコ、福井夏、藤松祥子、増澤璃凜子、森桃子、安川まり、山中志歩、優美早紀、李そじん

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