取り留めもない

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映画『散歩する侵略者』

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STORY

 数日間の行方不明の後、不仲だった夫がまるで別人のようになって帰ってきた。
急に穏やかで優しくなった夫に戸惑う加瀬鳴海。
夫・真治は会社を辞め、毎日散歩に出かけていく。一体何をしているのか…?

その頃、町では一家惨殺事件が発生し、奇妙な現象が頻発する。
ジャーナリストの桜井は取材中、天野という謎の若者に出会い、
二人は事件の鍵を握る女子高校生・立花あきらの行方を探し始める。

やがて町は静かに不穏な世界へと姿を変え、事態は思わぬ方向へと動く。
「地球を侵略しに来た」真治から衝撃の告白を受ける鳴海。

当たり前の日常は、ある日突然終わりを告げる。

ストーリー | 映画『散歩する侵略者』

 REVIEW

早速どうでもいいことだけど、私は映画を観る時に「○○な映画」と規定してから行く。例えば今作ならば「松田龍平が出演する映画」もしくは「黒沢清の映画」そうでなければ「イキウメの作品が基になった映画」。それで結局今回は悩んだ結果3つ目の視点で観た。はずなのに、感じたのはやっぱり映画と舞台とは違うんだなってこと。もちろん物語全体は『散歩する侵略者』なわけで、別物であるという訳ではないけれど、ある人たち(これで言うイキウメ)の作品かというとやっぱりそれは違う。例えば高杉真宙くんの台詞回しなんかはそれっぱい畳み掛け感があったけれど、それは彼のアプローチの問題であり、作品自体の一体感とはまた別の問題。それでも長谷川博己は胡散臭い記者にしか見えなかったし、恒松祐里ちゃんの圧倒的な身体把握感とふてぶてしさは最高だった。

それでもって、良くも悪くも黒沢清臭が強い作品だなとひしひしと感じたのだけど、やっぱり黒沢監督の作品は血の描写が良い。ためらいがない。私はめちゃくちゃ好き。嘘臭い感じも良い。映画だもん、刺激がほしいの。ただ、SF映画、しかも登場人物が宇宙人を名乗るとなったらどうやっても『美しい星』を思い出してしまう。

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だからなんだって話なんだけど、なんかもうちょっと違ったテイストかなと思ってたのに、海を前に感慨深そうに立つ感じとかめっちゃあれやん、相似やんと思ってしまった。別にいいんだけど。ちょと馬鹿すぎてこれ以上はよく分からないから黒沢さんと前川さんの対談記事読むね。

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ところで、松田龍平は通常営業だなと思ったけど、私は彼が自分とは「全く」異なるキャラクターを「演じている」ところが好きなのでもうちょっと意外性がある感じこないかなと思っています。例えばチャラいヒモとかね。あ、そんなの『アヒルと鴨のコインロッカー』でありましたね。長澤まさみの演技を真剣に観たのは多分5年ぶりくらい。あまりに気にしてなかったんだけど、奥さんだったら嬉しいなと何目線かわからん感想を抱いてしまった。TLでホットな話題と言えば長谷川博己のサクライと高杉真宙のアマノくんの関係性だけど、無条件で好きって思った。タチバナを見てて思ったんだけど、彼らの星で人間と同じような性別感がないとしたらアマノくんが侵略した身体が偶然少年だったってだけでワンチャン(?)ある。馬鹿は休み休み言え。

は~やんなっちゃうな。