取り留めもない

映画や舞台の感想書いたり、たまに日記も

再演したら観たい/観てほしい作品

お題「再演したら観たい/観てほしい作品」

やっと休みになったので書きたかったテーマで書きます~!平和で建設的なテーマ大好き!

 

再演したら観たい

淋しいマグネット


D-BOYS STAGE 10th 「淋しいマグネット」 - YouTube

 スコットランドの気鋭の劇作家ダクラス・マックスウェルによる珠玉の名作を、日本初上演した。 物語の舞台を日本に置き換え、全役ダブルキャスト、4バージョンで上演。 惹かれあい、傷つけあう4人の若者達の20年間を痛烈に描いた青春群像劇。

D-BOYS STAGE 10thとして上演された作品。私はDVDとDステ映画祭でredとblueのどちらも観たけど、ほか2バージョンが観られていないのが悔しい。一回感想文書いたのに消えちゃって今は残ってない。阿久津愼太郎のリューベンの恐ろしいまでの無垢さがゴンゾ(碓井将大)、シオン(陳内将)、トオル橋本汰斗)を包んで、同時に惑わせ、リューベンが彼らの前からいなくなっても呪いのように記憶と共に残り続ける。DボとD2の初々しいメンツだからこそ表現できる感情の起伏の激しさや台詞の伝え方がとても好きで今でもふとした時にDVDを観返している。誰もが誰かの影響を受けて生きていかなくてはいけないことがこんなに哀しく切ないのかと思う。定期的に若い俳優で上演してほしいし、されたら絶対観に行く気持ちでいるんだけどなさそうなんだよなぁ。韓国では結構上演されているらしいのに。

D-BOYS STAGE 10th 淋しいマグネット Reds [DVD]

D-BOYS STAGE 10th 淋しいマグネット Reds [DVD]

 
D-BOYS STAGE 10th 淋しいマグネット Blues [DVD]

D-BOYS STAGE 10th 淋しいマグネット Blues [DVD]

 

 Equal

 


二人芝居「Equal-イコール-」DVD予告編! - YouTube

18世紀初頭、ヨーロッパの田舎町。
青年ニコラは肺の病を患っており、もう長い間病床に伏していた。
幼馴染の青年テオは、町の小さな診療所で新米医師として働いていた。
テオが医学を志すようになったのは、幼い頃から病弱だった親友の身を案じてのことだった。
ニコラは、そんな自分がテオの人生にとって重荷になっているのではないかと心情を吐露する。テオは苦悩するニコラのために、かつて実在しながらも失われた学問「錬金術」を蘇らせようと試みる。それは「錬金術」における主要研究とも言える「不老不死」の実現を目指すものであった。
だが、死期の迫るニコラが次第に不可解な行動を見せるようになる。
そして、テオとニコラの運命の七日間がはじまるのだった。

演出家の末満健一さんのオリジナル作品。二人の役者で二つの役を一夜ずつ交差させて演じるシャッフルシステムで、このシステム自体が物語をより面白くしているんだなぁこれが。『TRUMP』みたいなこと?って思った人、とても近いです。『TRUMP』ほど劇的展開があるわけではないけど、物語の本質はこちらの方が好き。テオとニコラを演じる二人の役者が似たようなタイプでも、全く違うタイプでも次第に二人が溶け合うようにクロスしていくのが不思議で不思議で。会話劇の面白さを初めて感じた作品。生で観たい。輪廻の世界を描かせたら末満さんの右に出る者はいないと思う。

 

 

 巌窟少年

 

 簡潔に言うと末満さんが表現する『ライチ☆光クラブ』脚本を改訂していくごとに面白くなっていくんじゃないかなぁと。人気が高い作品なのに再演の雰囲気がないのがつらい。感想書いてるので詳しくはこちら。

 ぼくらが非情の大河をくだる時

 舞台は都内の公衆便所。

そこは深夜、男が男を求めて集まる、なまめかしい無法地帯。

正体不明の詩人がどこからともなく現れ、便所の壁や柱を愛撫し始める。

「満開の桜の木の下には一ぱいの死体が埋っている。深夜の公衆便所の下にも一ぱいの死体が埋まっている…」

詩人はそんな妄想を信じて壁や柱を愛おしそうに愛撫する。

そこに詩人が入るために作られた、白木の棺桶を担いだ男が2人。

詩人の父と兄である。

奇行を繰り返す息子を追って、夜な夜な棺桶を担いで走り回ることに、心底疲れ果てた、父。

幻想の中にいる「強くたくましいおにいちゃん」でいるために、弟の混沌に寄り添い続けている、兄。

「にいさん、ぼくは気狂いじゃない。にいさん、ぼくを見捨てないで。にいさん……!」

詩人の叫びは、白昼夢のような真実を浮かび上がらせ、その幻想はやがて非情な現実となってゆく……

これ朗読劇で観て、ストプレでも観たい欲がふつふつと高まっている作品。リアルに白い棺桶を運んできてやってほしい。最後は詩人を担いでほしい。今ワカハイ界隈に必要なのはアングラ臭だと思うの。

 

 アメリカ

築30年ほどのボロアパートの一室を舞台にした過去と現在の物語。劇団の公演を目前に控えた弟の部屋には、いつものように仲間が集まっていた。台本の執筆は一行に進まず、息詰まる空気を打ち破る事ができない。一方現在、兄は弟が姿を消したその部屋に遺品整理のために訪れていた。兄と弟…隔てられた2人の気持ちが交差することはあるのだろうか?

みんなが大好き『アメリカ』(持論)これもDVDで観たけど、あのなんとも言えない空気感は絶対に劇場で観たい。きっとお兄ちゃんの役をやる人のこと好きになっちゃう。荒木さんがやってるのも良かったんだけど、彼がサラリーマンっていうことに慣れるまで時間がかかった。話はそれるけど、今度の『関数ドミノ』も『アメリカ』みたいな肌触りになる気がしている。

D-BOYS STAGE 2010 trial-3 「アメリカ」 [DVD]

D-BOYS STAGE 2010 trial-3 「アメリカ」 [DVD]

 

 

 

再演したら観てほしい

クロードと一緒に

http://www.zuu24.com/withclaude2016/character.html

 1967年 カナダ・モントリオール。裁判長の執務室。
 殺人事件の自首をしてきた「彼」は、苛立ちながら刑事の質問に、面倒くさそうに答えている。男娼を生業としている少年=「彼」に対し、明らかに軽蔑した態度で取り調べを行う刑事。部屋の外には大勢のマスコミ。
 被害者は、少年と肉体関係があった大学生。
 インテリと思われる被害者が、なぜ、こんな安っぽい男娼を家に出入りさせていたか判らない、などと口汚く罵る刑事は、取り調べ時間の長さに対して、十分な調書を作れていない状況に苛立ちを隠せずにいる。
 殺害後の足取りの確認に始まり、どのように二人が出会ったか、どのように被害者の部屋を訪れていたのか、不貞腐れた言動でいながらも包み隠さず告白していた「彼」が、言葉を濁すのが、殺害の動機。
 順調だったという二人の関係を、なぜ「彼」は殺害という形でENDにしたのか。
 密室を舞台に、「彼」と刑事の濃厚な会話から紡ぎ出される「真実」とは。

松田凌のライフワークだと思っている作品。実際には2014年は稲葉友相馬圭祐、2015年は松田凌が主役を務め、2016年は松田凌主演で朗読劇という形で上演された。私はその2016年の朗読劇しか観られていないから個人的にもストプレで観たい。会話劇は言葉の巧みなやり取りの面白さが重要ではあると思うけど、この作品もの面白さはチグハグな言葉の交差がある一点で重なりあうところだと思う。そしてイーヴの生意気なかわいさ。弟にしたい。上演予定は2019年の冬とのこと。みんなイーヴに会いに行くべき。

 

 いまさらキスシーン

 これは自他ともに認める玉置玲央のライフワーク。ほかの誰かが演じてもいいけど、玲央さんが年を経て演じることを考えるだけで胸が高鳴る。

そう、みんなひよりちゃんに会いたい。会って。

 露出狂

 

露出狂はとにかく面白いって話!以上!って言うか文字じゃ楽しさは伝えられない。下品だし、くだらないし、一部ファンタジー的な飛躍が少なくないけど、若さと勢いで技巧的なことはおいておこうぜ!のスタイルが好き。とにかく好き。観て。

 MOJO

 
MOJO(ゲネプロ) - YouTube

ロックンロール・カルチャー全盛の1950年代後半。ロンドンのアトランティック・クラブでは、17歳のスター歌手シルバー・ジョニーの人気に火がつき、その利権を巡って地元のギャングとクラブオーナーの間でキナ臭い空気が漂っていた。そんな不穏な気配はいざ知らず、クラブの下働きの連中はくだらない世間話に花を咲かせては飲み明かす毎日。そんなある夏の日、事件が起こる。
クラブの面々はひどく動揺するが、オーナーの息子ベイビーは奇妙なほど冷静だった。不信と欺瞞が渦巻く中、運命の夜が訪れる──。

これは本当に面白かったし定期的に再演してほしいの10乗。ミュージカルではないけど主役は歌える人が良いし、自然に人を笑わせられるコメディ要素がある人たちが周りを固めて、ピュアピュアな子を一人据え置いてほしい。普段馬鹿げた言動ばかりの人物の方が非日常な場面においては冷静でまともだったりする。と同時に、そういう場面で隠されていた真実が明らかになる。そういう人間の本質を写し出していて絶妙。観て。

 春のめざめ


KAAT神奈川芸術劇場プロデュース 「春のめざめ」 - YouTube

ドイツの中等教育機関で学ぶ優等生のメルヒオール、友人で劣等生のモーリッツ、幼馴染のヴェントラ。ある日の帰り道、メルヒオールはモーリッツに『子供の作り方』を図解で説明すると約束する。成績のさえなかったモーリッツは、学校での過度な競争にたえられず米国への出奔を企てるものの果たせず、将来を悲観して自殺する。

一方、メルヒオールは半ば強姦のようにヴェントラと関係し、ヴェントラを妊娠させてしまう。自殺したモーリッツの遺品からはメルヒオールのメモが見つかり、ヴェントラとの事も発覚。自殺の原因とされたメルヒオールは親に感化院に入れられてしまい……。

春のめざめ、略してはるめざ!ソンジュンの舞台上の演技がやっぱり好きだなぁと思ったし、彼や栗原類くんへの演技の付け方がすごく好みだったから、白井さん演出でまたお願いしたい。物語自体も考察のし甲斐があって好きなタイプだけど、音楽の使い方だったり、ダンス的なアクション含めてめちゃくちゃ良かった。観てください。

 

ひとまずこんな感じだけど、書いてて思ったのは人に観てほしいものは自分でも機会があれば観たいし、自分が観たいものは人にも観て感想教えてほしいよねってことです!!!そしてみなさんもこのテーマで書いててね!!!おわり!!!