取り留めもない

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映画『闇金ドッグス6』

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STORY

ヤクザの親分から闇金業者に転身したラストファイナンスの社長・安藤忠臣(山田裕貴)は、債権ブローカーから焦げ付いた債権を400万円で買う。忠臣は、債務者である伊良部慎太郎(長谷川忍)から、1,000万円はしぼり取れるともくろんでいた。ある日、慎太郎の妻で、かつて忠臣の恋人だった荒木未奈美(西原亜希)がラストファイナンスを訪れる。彼女は、行方がわからなくなってしまった慎太郎の手掛かりを探していて……。 

映画『闇金ドッグス6』 - シネマトゥデイ

REVIEW

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外道でも立派に成長したのだからいちいち喧嘩もしないし、感情的にならないのは当然なのかもしれない。でもそれは同時に私にとってはとても寂しいことだった。私は紋児や勇人やレオや京平や斗氣雄のような一生懸命で泥臭いキャラクターが好きだ。どこまでも自我でぶつかっていく男たちの人間らしさが好きだ。昔の忠臣はそうだった。きっと今でもその人間らしさを彼は心に残して、いつかまた魅せてくれると信じている。 

 前回こんなことを書いたら、今回はラブストーリーということでそれはそれで驚いた。でもガチバンから闇犬にかけての物語にラブストーリーはあったからまったくもって意外というわけではなかった。紋児の自称彼女のあの子は今何をしているかわからないけど、勇人と星良ちゃんは現在進行系でフジテレビのドラマ*1の中でいちゃついている。レオだって同級生の女の子といい感じだったし、斗氣雄だって女に騙されたし、京平は家族もできた。それに比べて、『闇金ドッグス6』は普通のラブストーリーだった。金を借りてる身分で、いくら元カノだからってあんなに度胸を見せる人はそんなにいないだろうし、忠臣はまた裏切られちゃうんだろうなと思いながら観ていたから「あーこれでいいのか」と拍子抜けしてしまって。何かが違うんだけど、それは仕組まれたものなのか、思いがけないものなのか分からない。はっきりと言えるのは、この作品を楽しむには他の作品と見比べる必要があるんだろうなということ。

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――だからこそ、『ガチバン』シリーズを観ていると、より面白い。

そうなんです。だから今回の『闇金ドッグス6&7』は、より(『ガチバン』シリーズを)観て欲しいと思った作品なんですよね。正直、いつもの『闇金ドッグス』だったら、「(過去作を)観なくても、観られる」と言います。でも、今回はいつも以上に「過去作も観てから、今作を観てほしい​」と思うんです。お客さんを呼ばないといけない身としては、かなり矛盾してるんですけど(笑)。

演者もそう思っているようなのでそれで良いのかもしれない。

更にクロスオーバーっぽい話をする。『闇金ドッグス5』は『ガチバン WORST MAX』『ガチバン TRIBAL』のような存在で、シリーズの中でめちゃくちゃしんどくしすぎた感があった。ガチバンの場合は、その後に受験勉強編があっておもしろに寄ったんだけど、そうか闇犬はラブストーリーかと。率直な話、このタイミングでいちいちラブストーリーということを打ち出す、打ち出さなければならない、打ち出したほうが良いと判断されたことが「面白くない」と思う。ドラマは総てを包含しているのであって、テーマとして取り立てて何かを語ろうとする時、妙に興ざめするんだよなという感じ。女の影は匂わせ程度でよいし、正味ラブストーリーだけでお送りしようとしたのが腑に落ちない。闇金ドッグスの面白さってなんだったけな。