映画『T2 トレインスポッティング』

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STORY

かつてレントンユアン・マクレガー)は、麻薬の売買でつかんだ大金を仲間たちと山分けせずに逃亡した。彼が20年ぶりに故郷スコットランドエディンバラの実家に戻ってみるとすでに母親は亡くなっており、父親だけが暮らしていた。そして悪友たちのその後が気になったレントンが、ジャンキーのスパッド(ユエン・ブレムナー)のアパートを訪ねると……。

映画『T2 トレインスポッティング』 - シネマトゥデイ

REVIEW

「これは絶対失敗するやつだ・・・」と思っていただけに、投げやりだけどある意味絶対的な人間賛歌になっていて、待っていて良かったと感じた。

原作となっている『ポルノ』は結構前に古本屋で買って読んでたんだけど、映画から9年後の世界ということもあってそこまで強烈なカタルシスを感じてはいなかった。「みんな中途半端に可哀想な大人で格好悪いな」って感じ。

トレインスポッティング ポルノ

トレインスポッティング ポルノ

 

でも、映画の設定でも実際の撮影ブランクも20年という時間が経って、その中途半端さがなかった。もうどれだけもがいたってやり直せる気にならない年齢。体力。財力。知力。前を見れば薄っすらと最期の瞬間まで見えてくる。過去を振り返ることは無意味だし、そのことによって自分の生き方を変えられることもないと分かっているのに、そういう前提のもとにやっぱり昔と同じことを繰り返している。

Q:「時間」や「年を取る」ということと、うまく向き合うのは難しいですよね。

うん、サイモン(=シック・ボーイ)は今も髪を脱色し続けているしね。もう髪自体、抜けてきているのに(笑)。とても多くの男性たちが本当の年齢よりも自分を若く見せようとしている、というようなことを彼は象徴しているんだ。過去を生きているというわけじゃないけど、彼らは過去を際限なく再現しようとしている。虚勢を張って、恐怖や死をひっくるめて人生を楽しむ。もう一度、それを楽しむことしかできないんだ。

『T2 トレインスポッティング』ダニー・ボイル単独インタビュー~レントンとシック・ボーイの特別な関係~ - シネマトゥデイ

過ちや失敗さえも繰り返し、傷ついたとしても自分の選択として受け入れる。このやり方を完全に理解できるとはいえないけど、「人間いつだってやり直せる」「向上心だけが生きる価値」みたいなエゴを押し付けられることに慣れてしまった人たちには、こういう生き方が提示されることで、自分自身が生きていくことに対してもっと楽になれる。

人生はただ送るものではなく、自分で選ぶもので、選んだものが人生なんだ。