ドラマ『男水!』が終わったので【感想】

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物語について

日テレ系ドラマ『男水!』の放送が終了しましたね。正直、物語に驚きがなさすぎてなんとも評価しにくい話でした。以前、関係のない映画のアフタートークでとある映画監督が「『チアダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』って女子高生がチアダンスで全米制覇する話でしょ?観る必要ある?」って言ってましたがまさにそれですね。「男子高校生が水泳する話でしょ?観る必要ある?」って言われたら、「ハイユーを青田買いして!」って言うほかなくて悲しい。せっかくお金をかけるなら「どこまでいっても普通」より、「奇をてらう」ぐらいに意外性のある話であって欲しいです。どうせなら、彼女(出演はなくても可)とのゲスい話をする高校生を見せてよ。だってここ最近のドラマで安牌にして成功したものなくないですか?それと、スポ根系の作品って日本人の悪いところが凝縮しているから苦手なんですよね。努力している人を描きたいし、努力は報われなきゃと思う日本人のソレ。三御堂島ひよりちゃん*1の姿を見てほしい。恋に勉強に部活に頑張ってるのにあんなことになっちゃうんですよ。年一で会いたいです。

キャストについて

それは置いておいて、予定調和でもなんとか乗り切れたのはやっぱり役者を見ていたからです。もともと、全く知らない俳優は居ませんでしたが、詳しかったわけではないのでこちらの方のエントリを参考にしていました。

obsidiantan.hatenablog.com

それとドラマを経た各人の印象などをつらつらと。自己満ですし、メインどころは割りとからいことを書いている。

松田凌(主役:榊秀平)

ほかに比べると、もともと能動的に情報収集していた俳優なので、始まってすぐ役者個人のタイプと役のタイプがあんまり合わないなと感じました。それは今でも思ってますし、もったいないとも思います。彼が主役に選ばれたのは「芝居への熱さ」みたいなものがかわれたからだと思ってるんですが、そういうものを表現しにくいキャラクターだったかなと。秀平にも秘めたる熱はあると思うんですよ。 でもそれって、現代人のレベルなんですよね。松田凌の熱って、泥臭くてともすれば昭和の男の堅さみたいなものなので、なんかその周波の違い的な。彼にトリッキーな役が多いのは、「いたって普通」な人間とは真逆にいるからなのだと感じました。『男水!』がなかったらここまで感じてないですね。良い気づきです。舞台ではもう少しドラマよりは部員同士強固な絆で結ばれたあとの話になっていると思うので、もっと周りに甘えても良いと思います。単純に私がそんな松田凌を見たいって話なんですけど。

宮崎秋人(篠塚大樹)

良くも悪くも彼がワタナベエンターテインメントの俳優だから知っていたところから、『柔道少年』を経て「なんであんなに自分を出さないのかな」と思っていたところで『男水!』の大樹。はじめは全く自己主張のない役でした。ナチュラルであることが宮崎秋人の魅力であると同時に、特徴が掴みにくい。役に似てないって言われることが多いかもしれませんが、私はとても似ているなと思いました。そして、その乗り越え方も。なんでもできちゃう人は弱点を魅力にすることができないので大変だなって思います。良くも悪くも、妥協点が持てることは個性をつくる上で大切です。『柔道少年*2』で見えた人間の汚い感情や、葛藤の表現、優越を感じた瞬間の浅ましさなんかを大樹としても見れたら良いなと思います。

安西慎太郎(藤川礼央

ほとんど『男水!』で初めて演技を見たんだと思います。まず礼央って秀平と大樹に一杯食わされてぼっちになっちゃうという可哀想な役回りですけど、人生計画的には順風満帆。でも、結局同じ種目の大樹が邪魔してきてというやっぱり可哀想な役回り。二人に振り回されっぱなし。もういい加減龍峰高校のメンバーと仲良くやることだけを考えなよって女子マネージャーとして言ってあげたい(※龍峰高校は男子校)。演じてる安西くんのことを言えば、その敏感で不安定な高校生の揺れる心持ちを上手く表現していたように思います。特に最終回のメダル見た瞬間ね。思わずウルっときちゃった。これからもあんまり東ヶ丘高校のメンツとは馴れ合わずにいてほしいですね。できれば、川崎さんにだけしか挨拶しないくらいの根に持つ感じで。

赤澤燈(小金井晴美)

はるみちゃん本当にいてくれてありがとうだった。秀平への固執が結構な感じなのにそれに一切触れない秀平との関係性とかすごく楽しい。世界広がる。新宿二丁目のファミレスでバイトしてた時に、そこら辺で働いている人の間でファンクラブができていただけある。さすが。というのは冗談ですが、私は一番最初に彼を観たのが多分『回転する夜』でそれから『メサイア』とか『Please Please Please』なので、シリアスな演技をする役者のイメージだったんですよ。でもそれとはるみちゃんの柔らかさが間逆なので、ズキューン!ってきました。体育館裏で秀平に告白するところを見守っていたいです。

佐藤永典(滝結太)

舞台メインでやってる役者が多い中で、私にとって彼は映像の人でした。なので期待通り。せっかく宛書してくれたのだからもっと毒舌なのかなと思ったけど、そうでもありませんでした。ものすごい自分に自信があるとか、キャラかぶりしてるけどナルシストとか、そうでもなかったらあれだけ人がいればどうしても印象が薄くなってしまうので個人的には残念かな。先輩を先輩と思っていないような振る舞いでも面白いと思う。

小澤廉(平光希)

彼のことは名前だけ。友人が接触で踏まれたことがあると自慢していたので覚えています。先に引用したエントリで「どこにいても何をしてても主人公になっちゃう」とありましたがワカル。っていうか、光希サイコーな役じゃありません???昼ドラとか韓国のドラマで主人公の敵の女を演じる女優がメチャクチャ輝いてるみたいな。しかも、あざとさを残しつつ、完全には嫌われない。サイコーな役じゃありません???これ以外で役者しているところ見たことがないので、機会があればぜひにという感じ。でも、劇団シャイニング*3はハードルが高いです。

黒羽麻璃央(仁科譽)

仁科部長~~~~~~~~!!!大会がない期間の限定彼女でもいいから19番目の女にして~~~~~~~~!!!って感じでした。フラットな包容感と、滝に対する優しい牽制。「お?やるか?」とはならないけどあとでよくよく考えてムカつくなってことをサラッと笑顔で言うからもうすごく好き。Hulu*4で配信中のプールサイドで女子大学生「ガキ」って理由で振られるまで含めて好き。例えそれが川崎さんの策略であったとしてもまとめて好き。川崎さんとの距離感が好き。家には行ったことありそう。無理ガチ恋。元々は2次元だったくせに、3次元にまで侵食してきて私を揺るがす「仁科譽」恐るべし。

池岡亮介(神宮一虎)

この中ではいけぴのことを一番観てきているはず。それなのにこの一虎のようなキャラクターに今まで一度も出会ってなくて、さらにメチャクチャ良かった。センスある突飛なことをたまに言ういけぴ。D2の中では個性がなくて悩んだといういけぴ。それは結局「D2のキャラが濃すぎるんだ」ということで納得したいけぴ。そんないけぴの一虎先輩本当に馬鹿で愛せる。しかもその馬鹿さが、男子高校生のしょうもない感じではなく、またベクトルのずれた、いまどきこんな精錬な子もいないんじゃないかというようなキャラクターで、ひとついけぴの代表キャラにあげ続けてほしいですね。最終回で一虎先輩がリュックを前に回して背負ってるのを見た時に、「ホントマジ好き」って思いました。お兄ちゃんになってください。この一人っ子に「もうお兄ちゃんそういうことしないでよ恥ずかしいから~~~」って言わせてください。

神永圭佑(原田ダニエル)

『男水!』前までに観たことがあったのは『美女と魔物のバッティングセンター*5』だけかな。そして「私的・気になる俳優ランキング」の順位をグングン上げる俳優さんになりました。あのキャラクターだからか、とても自由に演じていたのが良くて。ハーフじゃないのにハーフ薬を演じるとかいうむちゃぶりも感じさせないダニエル度。ナルシストっていうより一虎先輩よりの馬鹿だけどご愛嬌♡背泳ぎがんばってね!(贔屓)

廣瀬智紀(川崎亮也)

ちゃんともが本当はどんな人なのかわかった上でも川崎さんはなんかちょっとヒヤヒヤした。いや、普通にしてれば革ジャンの似合うイケイケ兄ちゃんなんだけど、ちゃんともじゃん???いつ「冗談だよ〜〜〜!」ってネタバラシするのかなってそんなことが気になったりならなかったり。だいたい真面目に生徒のレース見てないけど、インハイ予選を物陰から見守るコーチなんています?あと、秀平くんのこと熱い眼差しで見つめすぎな!好きなの分かるけどイエローカードだよ。そもそもなんで出身校でもない東ヶ丘高校のコーチやってるんだっけ?そういうところがちゃんともっぽいなと思いました。舞台ではアドリブも入ってくることが予想されますが、ずっと川崎さんでいられるか心配です。

終わりに

ドラマとしてはいったん終わって次は舞台です。日テレのメディアミックスの考えでいくと、映画化だったところの舞台化。舞台のあとに映画っていうのもあるかなと思う。でもこのまま予定調和では良くないよ。

high-low.jp

●ドラマや映画の他、2.5 次元舞台でも広く活躍している、廣瀬智紀、松田凌。

とか言っていたら、ニュースでHiGH & LOW新作映画の出演者が発表されてました。めでたく松田凌と廣瀬智紀の2人がホワイトラスカルズとして出演決定ということで、これも同じ日テレのご縁かなと思う。いいよLDHには縁故が大事だから。こういうのは甘んじて受け入れつつ、舞台『男水!』も含めて、皆さん今後の活躍が期待されます。(了)