STORY
ロサンゼルスのクリスマスイブ。28日間の服役が終わり自由の身となったトランスジェンダーの娼婦(しょうふ)シンディは、同業者のアレクサンドラとドーナツショップで1個のドーナツを分け合いながら、留守中に恋人が浮気したことに怒りを爆発させる。一方、歌手を夢見るアレクサンドラは、その夜に小さなクラブで行うライブのことで頭がいっぱいだった。
REVIEW
こんなに笑える作品だと思わなかったし、でも主に笑ってるのは私の隣の外国人とその恋人だけだったのに、なんでこんなに静かなのさすが日本人って感じだった。なんていうのか、人の不幸を笑ったらいけないっていう根本的な真面目さが楽しむことを邪魔してしまうのかしら。単純に想像通りの強めなトランスジェンダーたちが、思った通りの身振り手振りで話すの面白いでしょ。ジェフリー・スター*1っぽい。
ヒモみたいな人と目下交際中。
話を映画に戻すと、これが前編iPhoneで撮影されたってことを開始10分で忘れるぐらい、人間のパワーに溢れた作品だった。もちろん感情渦巻くっていうこともあるけれど、それ以上に自分が自分らしく生きるために苦悩して、だからこそ滑稽で、なのにかっこよくて、かわいくて、美しくて。すごく馬鹿みたいなことを言えば、世界の苦しみを全部食べてかわいくなっちゃう存在なのかなって。歓びも哀しみも全部その瞬間に表現しちゃえば、なんにも怖くない。強がりかもしれないけど、でもそれ以外しょうがないじゃないって笑い飛ばしてくれる。これクリスマスの時期に観たかったなって思うし、今後クリスマス映画の一つとしていろんな人におすすめしたい。
しかし、イメージフォーラムじゃないよな。懐かしのシネマライズ*2で観たかった。
*1:Jeffree Starは高校の頃からのあこがれの人。