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舞台『夢の劇』

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STORY

 この人生は悪夢なのか? 万華鏡のように繰り広げられる夢の数々。 はたして夢から覚めた後に見る夢は?

 

神インドラの娘アグネスが、雲のてっぺんに立って、眼下の世界=地球を見ている。
そこは、月に照らされた陰気な世界。
父はアグネスに、地上へ降りて人々の不満や嘆きを見聞きしてこい、と娘を送り出す。

地上に降り立ったアグネスは、恋人を一途に待ち続ける士官、
来る日も来る日も劇場の入口に座り続ける楽屋番の女、
自分が扱った犯罪・悪行を反映し苦悶に満ちた弁護士など、
苦難に満ちた人間たちと出会い、人間の存在の痛みを経験しながら成長していく。

しかし、それらは現実なのか、夢なのか……

そして、ついにアグネスが天空へ戻る時が訪れる。それはまるで、人が“夢”から目覚める合図のようにも見えるのだ。

Story | 夢の劇-ドリーム・プレイ-公式 | KAAT神奈川芸術劇場

REVIEW

KAAT神奈川芸術劇場初めて行きました。横浜中華街と山下公園の近くでめちゃくちゃいいところにあって、それだけでも1時間半かけて行った甲斐があったなと。

物語は「人間って哀れね」というところを経ての人間賛歌といったところでしょうか。いまいち普遍的なテーマ過ぎて、理解ができるとも面白かったとも言いがたいのが正直なところ。人間を客観視するために神インドラの娘アグネス(早見あかり)が人間界に降りてくることから物語が始まり、プリマドンナに恋して彼女が自分の思いにこたえてくれるのを待ち続ける士官(玉置玲央)や、恋人を待つ楽屋番の女(江口のりこ)、アグネスに希望を見出して結婚する弁護士(長塚圭史)、夢を見ることのできる作家(田中圭)などなど、苦労して生きる人間に出会って、アグネスもその人たちを同じような生き方を体験して元の世界に帰っていく。まさに一夜の夢のような物語。その儚さと尊さを幻想的でサーカス的な世界の中で味わうような、万華鏡を覗いてみているような作品でした。

特に目を奪われたのは、玉置玲央さん。このキャスティングがあったから観に行ったといっても過言ではないので当然なのですが、玉置さんのひたむきでまっすぐな表現と言葉が大きな薔薇を持つ姿と相まって美しかった。舞台と客席の配置的に、彼の横顔を観ることが多かったのですが、横顔もまた素敵で素敵で。王子様のようでした。

もう一人特筆すべきは森山開次さん。ダンスに詳しくない私でも彼と金森穣さんはすごいということだけは分かる。そんな森山さんが劇中で踊り始めた瞬間に空気が変わるというか、あたりに色香が漂うというか、なんかもうすごい(諦念)。眼福でした。

頭の容量に空きがある時に観たらもっと違う感想が持てたのかもしれない。ひとまず美しく幻想的なサーカス体験ができてよかったと思える作品でした。