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この推しを好きな理由①

「若手俳優は」とか「2.5次元舞台は」とかそうい概念的なところを掘り下げるのは他の人に任せて、自分がなんでこの推し(俳優)を好きなのか考えてみようと思った。というのも、ざっと新旧推しの好きなポイントを書き出してみたら自分でもなんで好きなのか良く分からない理由ばかりだったし、それがどれだけ他の人に伝わるのか気になったからというのが書くに至った動機としては大きい。とりあえず、書いてみたらまとまってくるかもしれないし、ということで以前書いたエントリの不動のトップ2の好きなとこから。

 

1.松田龍平

 きっかけは多分『青い春』。すごく“つまらなそう”な演技をする役者だなと思った。それに常にどこか冷めていて、その雰囲気が厭世的に感じた。『青い春』で彼が演じていた九条という役がそういう役だったからなのかと思ったりもしたけど、『御法度』『昭和歌謡大全集』『IZO』など、どれを見ても同じ感覚があった。

松田龍平の場合、確かに生まれ育った環境や、血筋が大きく彼の人生に影響を与えている。でもそれ以上に、他の人が普通にしなくてはいけないこと(勉強とか人間関係とか)から「一抜け」するために役者の仕事を選んだという気がしてならない。というのも、ちょうど『青い春』の頃に高校生だった松田龍平は、そのままなんとなく学校に通い続ける意味が分からなくなって高校を中退した。そうしたらもう役者以外に道がなくなった。そんなきっかけで今まで役者を続けてるんだと思う。作品ごとの役作りはしてるんだろうけど、だいたい「松田龍平」だし、使う方もそれを求めて「松田龍平」を使うし、本人も仕事相手もファンも気が楽。だから彼が好きっていうのはあると思う。

それ以外に松田龍平を好きな理由があるとしたら、それは彼の「純粋さ」と「危うさ」。『46億年の恋』で同性愛者に襲われて逆上してその相手を殺してしまう青年で、刑務所で出会った男に惹かれていく役を演じた時も、こんなことをインタビューで答えていた。

松田:男は、女性に対して愛情とか性欲とかあるんですよ、ごちゃごちゃと(笑)。でも、男性に対してはそれがなくて、愛が100%に達しちゃったら、ごちゃごちゃも、まったくなくて単純にその人のことを好きか、その人そのものになりたいかのどちらかなんですよね。それって女性に対してはあり得ない。

『46億年の恋』松田龍平、三池崇史単独インタビュー - シネマトゥデイ

 同性愛についてはよくわからないとしながらもこういう感覚だけは澄んでいてとても鋭い。妻子も居て十分にいろんなことを経験した大人なのに、ふと画面の中で魅せる「幼さ」に出くわした瞬間、好きだなと思ってしまう自分がいる。高校を辞めた時に社会的な人間としての時間が止まってしまったかのようにさえ感じる。そこが好き。

2.安藤政信

最近いろんな「若手俳優」を見ていると、時おり安藤政信のことを思い出す。今でいう若手ワラワラ映画であった『昭和歌謡大全集』、謎の耽美映画『46億年の恋』、漫画原作の『ストロベリーショートケークス』など、〇〇ミュージカルがないだけで、よくある道を歩んでいた。

彼のキャリアのスタートは北野武監督の『キッズ・リターン』。無名だったただの人間が一気に知名度を上げ、ドラマや映画に引っ張りだこになった。『青の時代』のような青春ど真ん中なドラマでジャニーズと共演したり、『バトル・ロワイアル』のような駆け出しの俳優や女優がわらわら出る映画に出たり、そうやってわかりやすいくらいちゃんと「若手俳優」の王道を行っていた。

安藤政信は役によって雰囲気がガラッと変わる憑依型。でも、どんなキャラクターでもどこかクズい。だからなのかなんなのか「映画は好きだけど、役者は向いてない」という気持ちで自分を追いこみがちになって、結果ある時期から役者の仕事をしなくなった。最近では「周りが役者を望むなら、それに応えたい」といって役者の仕事を再開したけれど、それは養うべき家族あってのことっぽいし、めちゃくちゃ乗り気ではないのは分かる。それまで現場には「好きな人たち」に会いに行ってるような感じだったし、この間行ったトークショーでも相も変わらずだったのでまたふと急にいなくなるかも知れないとも思う。自分の生き方に決して能動的ではないのに、かといって受動的にもなれず、時には来たものを悉く突っぱねるのに、それでもまだ彼が求められる理由としてあるのは、彼の容貌の「美しさ」と愛おしいまでの「不器用さ」だと思う。悪く言えば社会不適合で遊動的なところがある。私はそういう人に人間的な魅力的を感じる。そこが好き。

 

松田龍平安藤政信、見た目とか雰囲気が似てるわけじゃないけど、個人的には下記の共通点を感じている。

 

  1.  役者という仕事自体にはこだわりがない
  2. なんだかわからないけどつまらなそう
  3. そのくせこだわりが強そう
つまりまとめると私は「ふと気が付いた時、もうそこにはいないかもしれない」と思わせる存在の危うさと、ネガティブに頑固そうな感じがある人が好きらしい。
 
なんか長くなりそうなので一回切ります。