DD過ぎて中身が薄い

映画や舞台の感想書いたり、推しが大好きと叫んだり。

恋の罪




【あらすじ】
どしゃぶりの雨が降りしきる中、ラブホテル街のアパートで女の死体が発見される。事件担当する女刑事・和子(水野美紀)は、仕事と幸せな家庭を持つにもかかわらず、愛人との関係を断てないでいた。謎の猟奇殺人事件を追ううちに、大学のエリート助教授・美津子(冨樫真)と、人気小説家を夫に持つ清楚で献身的な主婦・いずみ(神楽坂恵)の驚くべき秘密に触れ引き込まれていく和子。事件の裏に浮かび上がる真実とは……。3人の女たちの行き着く果て、誰も観たことのない愛の地獄が始まる……。(goo映画より)

「鉄は熱いうちに打て」って言われたんで公開初日に観に行ったこの映画について書いています。先立って以前書いた「冷たい熱帯魚」のレビュー読み返して大したこと書いてないな、なんて落ち込んでみたり。どうしようもない内容だった。それはいいです。漠然と水野美紀がメインなのかなと思ったら違って、「冷たい熱帯魚」から引き続き神楽坂恵がまたもや大活躍。園子温、本当に彼女を脱がせたがり。もう。全体に渡って女の性がテーマっぽい。女性ってどんなに主導権を握ったようでもやっぱり男性には勝てなくて、それを理解したうえで欲望に従って生きていこうとしても結局はたと自分の立ち位置を考えたり、自らの綺麗な理想を求めたりして、でも欲に従いたくてずーと堂々巡り。なんていうか、苦しいまま最後の最後までもがいてる。いくとこまでいけばああなっちゃうし。ということで、女の人の方が楽しめる映画だと思いますよ。うーむ。ちょっと真面目なこと書こうとするとこう文章がごちゃごちゃになる。端的にいえば、三池崇史の「探偵物語」みたいなミステリー部分です。私はクライマックスのあたりで思いました。こんな説明したところで「探偵物語」観てない人が多くて村上春樹的比喩みたいなことにはなってないでしょうか?大丈夫ですか?

小林竜樹っていう俳優さんが出てるんだけど、私この映画で一番好きな役の人なんだけど、カオルっていう名前なんだけど、それがボーラーハット被って白い上下着てるの。ちょうどこんなんなの。


態とそうしているんだろうけどその飄々としたところが本当によくて、私あんな人間になら騙されて風俗してもいいかな。冗談だからそんなことバンバン書けますけどね。風俗で一生懸命働いている人にかなり失礼ですよ。彼の発言やその他いろんな人のいろんな場面で私を含め結構な人が笑ってたので流石みんな園子温好きなだけあるなとか思ってみたり。それでも意外と席はスカスカだった。しゅん。私の列半分いなかったし。しゅん。あともう一人気になった俳優がいて、観ている時は思いだせなかったけどググったら分かりました。深水元基でした。AV男優役お疲れ様でした。

そして最後に「空気人形」でも使われていたらしいこの詩が、頭にこびり付いて離れないということをお伝えします。

言葉なんか覚えるんじゃなかった
言葉のない世界
意味が意味にならない世界に生きてたら
どんなによかったか

あなたが美しい言葉に復讐されても
そいつは ぼくとは無関係だ
きみが静かな意味に血を流したところで
そいつも無関係だ

あなたのやさしい眼のなかにある涙
きみの沈黙の舌からおちてくる痛苦
ぼくたちの世界にもし言葉がなかったら
ぼくはただそれを眺めて立ち去るだろう

あなたの涙に 果実の核ほどの意味があるか
きみの一滴の血に この世界の夕暮れの
ふるえるような夕焼けのひびきがあるか

言葉なんかおぼえるんじゃなかった
日本語とほんのすこしの外国語をおぼえたおかげで
ぼくはあなたの涙のなかに立ちどまる
ぼくはきみの血のなかにたったひとりで帰ってくる

田村隆一『帰途』(田村隆一詩集「言葉のない世界」)


ところで1月に公開される園監督の『ヒミズ』ですが、とことん暗いラストから希望ある感じに変更されたらしいですね。ちょっとらしくないというか、園監督の希望ある感じってどういったものなのでしょう。『愛のむきだし』とか?


『恋の罪』公式サイト


【追記】
園子温監督と神楽坂恵が結婚するそう。まぁそれほどの相手じゃないとあんな映像撮らせないのか。ちょっと興醒め。満島ひかり石井裕也と結婚したのくらいに興醒め。