取り留めもない

映画や舞台の感想書いたり、たまに日記も

舞台『東京喰種』〜或いは、超越的美食学をめぐる瞑想録〜

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STORY

「あんていく」で働き始めたカネキの前に、“美食家(グルメ)”と呼ばれる喰種・月山習が現れた。月山を警戒するトーカは、カネキに「あいつとは関わらない方がいい」と釘を刺す。しかし、月山はカネキの特殊な「におい」に目をつけ、再び接触を図る。誘われるがまま、「喰種レストラン」へと足を運ぶカネキ。その先で見たのは、衝撃的な“喰種”の世界だった。

一方、カネキとの戦いで怪我を負ったニシキは、傷が癒えず苦しんでいた。傍に寄り添うのは、人間の恋人・貴未。ヒデを殺そうとしたニシキを知るカネキは、疑問に思う。人間を食い物としてしか見ていなかったニシキにとって、彼女はどういう存在なのか?

“人間”と“喰種”、二つの世界に触れていくカネキ。彼の眼に映るのは絶望か、それとも―――。

舞台『東京喰種トーキョーグール』〜或いは、超越的美食学をめぐる瞑想録〜 - マーベラス

REVIEW

前作をdアニメストアで見ようと思った時に、アニメも履修しました。なので、前作が「え、ここで終わるの!?!?なにも始まってないよ!!!」と思ってたことが懐かしく、今度は推しが主演を務めると知って、観てきました。

総論:ニシキ先輩がだいすき~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!

アニメを観ていて流れは把握しているので、喰種で唯一好きなキャラクターのニシキ先輩の物語になるであろうことは想像できたのですが、やっぱり好きでした。喰種、カネキが頑張るまで時間がかかり、いまいち気持ちの乗りきれない作品だなと思っていたので、全体としてはあまり記憶に残らないのですが、ニシキ先輩は別です。最高です。鈴木勝吾のニシキ先輩、前作に引き続き妙にリアルなムカつく態度で急所を突いてくるし、キミちゃんにだけでろ甘なのも二次元過ぎて好き。対してチャラい台詞があるわけでもないのに、鈴木勝吾のニシキ先輩からはクズさがにじみ出ていて、心のなかで「理解」と腕を組む自分がいました。とにかく好き。喰種と人間の子供が生まれたら良いですね(希望的観測)

あと、動ける鈴木勝吾が好きです。(何回も言う)

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一人だけミュージカルなヒデ様

プロジェクションマッピング多めですが、基本的にはストプレだったはずなんですけど、月山を演じるヒデ様だけ確実にミュージカルでした。というか子爵が重なりました。宮野真守のオーバーテンションなキャラクターを別軸で全力でやってくれるヒデ様はマジリスペクト(適当)以上です。

妖しい担当ミツムラ

大正解ですね~これは。こんな正解あるんでしょうか。生きているのかいないのかよくわからない役がこんなに似合うとは。もはや彼自体が人間ではない…???

存在感の薄い主人公と東京喰種

『男水』に引き続きキラキラ輝かない主人公を演じた松田凌。個人的にはすっごく消化不良なんですが、こういうキャラクターって流行ってるんですかね。新しいタイプの主人公像というか。東京喰種にとってはこうある必要があるんだろうな。にしても、というかこの後も知っているからより思うんだけど、カネキはこれから確固たる答えも出さないし、半径数メートルのテリトリーを守ろうとするだけだし、周りから学んだあれこれはついぞ昇華される感じがなくて好きになれないんだよな。大きなものを相手に戦っているにも関わらず、自分のことは自分のポリシーの中で考えていくのが正解って言われてるみたいで、「そんなの知ってるよ」ってなっちゃう。掲げてるテーマがエンタメっぽく感じないのは良いとして、こんな大きな話にしなくてもっとリアリティがあったほうがすっと入って来るのにな。たぶんこのあたりが好んでアニメ原作の舞台を観ない理由なのだけど。カネキが小越勇輝から松田凌に変わって優柔不断度が増したというか、精神は安定してそうなのにずっとウダウダ言ってるのが際立っていた。小越くんはもっと「若いから分からない」のだという青さがあったように感じられたから。そのまんま成長したと捉えれば良いのかな。あと、今回は声だけの登場だったけど、ヒデを演じる宮崎秋人にとっての小越勇輝と松田凌がどっちも「親友」なのが妙にリンクしていて面白かったです。という話。

コンディション的に考えることができないのか、やっぱりこの手の作品に気持ちが入らないのかどっちか分からない。こんなクソっぽい感想しか書けなくて絶望した。

追記

最近食べるということを強く意識したのはこちらの作品を観てから。

aooaao.hatenablog.com

完全食としての血と肉。喰種は人間と同じ寿命なのだろうか。なんにせよ彼等の発露が分からないとなにも考えられない。

2017年 上半期まとめ

【表示について】

好きじゃない ★☆☆☆☆

見応えはあったけど好きじゃない ★★☆☆☆

楽しかった ★★★☆☆

好き ★★★★☆

めちゃくちゃ好き(DVD購入レベル) ★★★★★

演劇

1月

EPOCH MAN番外特別公演『夜明け』 - DD過ぎて中身が薄い

自意識が演劇に昇華された感じ。★★☆☆☆

エン*ゲキ#02『スター ピープルズ!!』 - DD過ぎて中身が薄い

池田純矢はすごい。★★★☆☆

舞台『幸福な職場 ~ここにはしあわせがつまっている~』 - DD過ぎて中身が薄い

頭でっかちな松田凌が新しかった。★★★☆☆

2月

『柔道少年』は物理的にめちゃくちゃDステだった。 - DD過ぎて中身が薄い

私にしては回数観たので思い出深いけど、内容は記憶に残っていない。★★★☆☆

舞台『孤島の鬼―咲きにほふ花は炎のやうに―』 - DD過ぎて中身が薄い

不思議な肌触りの演出だったな。うん。★★★☆☆

舞台『メサイア−暁乃刻−』 - DD過ぎて中身が薄い

最の高。メサイアが続く限り私は死ねない。★★★★☆

BSP『龍の羅針盤 第二部 ー維新回天篇ー』 - DD過ぎて中身が薄い

なんかごめんって感じの感想だ。★☆☆☆☆

空想組曲『どうか闇を、きみに』 - DD過ぎて中身が薄い

濃密で肉厚で呼吸ができなくなるほど面白かった。★★★★★

3月

オフィスコットーネプロデュース『The Dark』 - DD過ぎて中身が薄い

物語の山にピンとこなかった。★★☆☆☆

舞台『K.テンペスト2017』 - DD過ぎて中身が薄い

素敵な作品でした。★★★★☆

中屋敷法仁リーディングドラマ『ぼくらが非情の大河をくだる時ー新宿薔薇戦争ー』 - DD過ぎて中身が薄い

こういう物語の文脈を知っていてもっと楽しいというような作品が好き。そしてその世界観を若い俳優さんにぶつけるのも良き。★★★★★

4月

Zu々プロデュース公演『Yè -夜-』 - DD過ぎて中身が薄い

ハピエンだったことが救いなのだろうけど、それよりも人間の滑稽さが好きでした。★★★★★

劇団た組。第13回目公演『まゆをひそめて、僕を笑って』 - DD過ぎて中身が薄い

季節くんめっちゃすき~~~~~~~!★★★★★

キティエンターテインメント×東映 Presents シャトナー of ワンダー#5 『破壊ランナー』 - DD過ぎて中身が薄い

良くも悪くも『破壊ランナー』★★★☆☆

5月

舞台『春のめざめ』 - DD過ぎて中身が薄い

そんじゅんが羨ましい。★★★★★

舞台『男水!』 - DD過ぎて中身が薄い

人気キャラ勢揃い~~~~!完★★☆☆☆

モノモース『エンドルフィン』 - DD過ぎて中身が薄い

いろいろありましたね。個人的に後許可は盗作なので、旗揚げがこのスタートは残念でしかありません。★☆☆☆☆

イキウメ『天の敵』 - DD過ぎて中身が薄い

すごいの一言。すごいです。★★★★★

6月

なし

 

映画

1月

映画『Please Please Please』 - DD過ぎて中身が薄い

若手俳優でこういう映画を撮っても商業的に成功を目指せる時代になったのだなと思った。★★★★☆

映画『闇金ドッグス5』 - DD過ぎて中身が薄い

どんどんダークになっていく闇犬。次はラブストーリーらしい。★★★★☆

映画『新宿スワンⅡ』 - DD過ぎて中身が薄い

前作のほうが面白かった。かなしみ。キャスティングは最高。★★☆☆☆

劇場版『黒執事 Book of the Atlantic

映画=漫画だったので特に感想を書いていなかった。ミュージカルも楽しみですね。★★★★☆

映画『人狼ゲーム ラヴァーズ』 - DD過ぎて中身が薄い

池田純矢はすごい(二回目)★★★☆☆

映画『ブラインドマッサージ』 - DD過ぎて中身が薄い

人間の欲望という欲望が観られます。おすすめ。★★★☆☆

2月

映画『ANTIPORNO』 - DD過ぎて中身が薄い

冨手麻妙ちゃんだいすき。★★★★☆

映画『タンジェリン』 - DD過ぎて中身が薄い

コーラとポップコーンを手に観てほしい。★★★☆☆

映画『たかが世界の終わり』 - DD過ぎて中身が薄い

喧騒の中にずっとあった静寂を掘り起こすような作品。★★★★☆

映画『LA LA LAND』 - DD過ぎて中身が薄い

ララランド!!!!!!!!!!★★★☆☆

3月

映画『At the terrace テラスにて』 - DD過ぎて中身が薄い

これ本当に面白かったので、機会があったらぜひ観てほしい。★★★★☆

映画『お嬢さん』 - DD過ぎて中身が薄い

これも欲望がすごい。そしてファンタジー。★★★☆☆

映画 『哭声/コクソン』 - DD過ぎて中身が薄い

ファンタジーofファンタジー。SFっぽいホラー。★★★★☆

4月

映画『サクロモンテの丘 ロマの洞窟フラメンコ』 - DD過ぎて中身が薄い

好きな人は観たら良いと思います。★★☆☆☆

映画『ハードコア』 - DD過ぎて中身が薄い

具合は悪くなる。たぶん。★★★☆☆

映画『T2 トレインスポッティング』 - DD過ぎて中身が薄い

懐かしさ加点が高め。★★★★☆

映画『作家、本当のJ.T.リロイ』 - DD過ぎて中身が薄い

アップリンクの映画が好きだから~~~~★★☆☆☆

映画『帝一の國』 - DD過ぎて中身が薄い

駒先輩が好き♡★★★★☆

映画『無限の住人』 - DD過ぎて中身が薄い

コメントは差し控えます。★☆☆☆☆

5月

映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』 - DD過ぎて中身が薄い

映画ではなく詩です。★★★☆☆

映画『美しい星』 - DD過ぎて中身が薄い

季節くんめっちゃすき~~~~~~~!(二回目)★★★☆☆

6月

映画『ダブルミンツ』 - DD過ぎて中身が薄い

再現度は高めでした。★★★★☆

映画『メサイア外伝-極夜 Polar night 』 - DD過ぎて中身が薄い

みすあまは永遠です。★★★★☆

映画『メサイア外伝-極夜 Polar night 』

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STORY

し烈な情報戦を繰り広げる公安スパイ、通称サクラたちと対立しながらも、手を組むこともあった三栖公俊(中村龍介)と周康哉(玉城裕規)。以前は反政府組織「評議会」でテロ行為に関与してきた二人は、評議会壊滅後も究極の平等という理想を追求してきた。実父を殺害したことで心に傷を負った周は三栖のもとに身を寄せ、周を気遣う三栖は生活のためにある決断を下す。

映画『メサイア外伝 −極夜 Polar night−』 - シネマトゥデイ

REVIEW

公開初日に観に行ったのに感想書きそびれていました。物語の展開については大筋で楽しめましたが、細部はいつもの通り粗々で乗り切れなかった。オタクの想像力ありがとう。以下ネタバレします。

有賀と間宮

後述する三栖と周もそうだけれど、極夜は別れの物語を描いている。有賀と間宮は『鋼ノ章』で実質的な別れを経験し、この作品で実感した。

間宮はずっと死にたかった。自分を絶望させた世界を壊して、自分も一緒に消えてしまいたかった。その破壊欲求を糧にモンスターとして生きてきた。でもそれももう限界だった。「あの時、俺を殺してくれたら、こんなに悲しい思いをしなくて済んだのにな」と有賀に言った間宮。最後の最後まで、二人は理解し合うことはできなかった。でも、この言葉を聞いた瞬間、有賀は間宮を救う唯一の方法を知った。間宮にとってこの世界に生き続けることが自体が苦しみだった。ただ唯一の救いは、死ぬこと。サクラを救うことができるのはメサイアだけ。だから有賀は引き金を引いた。

有賀と間宮はもう少しお互いのことを考えることができたなら、理解し合うことができたなら、他のサクラのように「メサイア」を自分の生きる意味として見い出せたはず。救うことをではなく、生きることを「メサイア」の存在意味にできたなら、と思うけど、それはあり得なかったんだろうな。

『Messiah メサイア -鋼ノ章-』の感想より

昔書いた上の文章を読みながら、「ずっと死にたかった間宮が、有賀に殺されてやっとメサイアとして生きることができた」という自分でも支離滅裂なことを考えていた。肉体の消えた間宮は確かに死んでいるけれど、それを経たことで有賀のメサイアになることができた。一方で、有賀は間宮と加々美という存在を背負って生きていかなくてはいけなくなった。いよいよ『悠久乃刻』で卒業する彼等がどうなるのか。死という概念をも越えて、三人で歩んでいく未来を期待してしまう。そんな世界を私には考えきれないので、毛利さん西森さんよろしくお願いします。(他力本願)

三栖と周

生徒(サクラ)は、"チャーチ"について沈黙を守らなければならない。
生徒は、"チャーチ"を出れば二度と接触してはならない。
生徒は、任務に失敗した生徒を救助してはならない。
生徒は、友人や恋人になってはならない。
けれど、ただひとつの例外は存在する。
メサイア"を、唯一の例外として。

メサイア鉄の掟が上記だとしたら、最初から最期まで三栖と周はメサイアではなかった。初めからわかっていたことが明らかになったことが、こんなにも痛い。言葉を選ばずに言えば、彼らは自分の目的のために相手を利用し、自分が信じる道のために相手を捨てることも厭わなかった。そうしているうちに二人の目的は変容し、重なり、一致するようになった。確かに肉体の死は訪れたかもしれない。安っぽい表現になってしまうのがとても惜しいけれど、別々であった三栖と周は一体となったのだと思った。どちらかというと、周が三栖に溶けていったのかもしれない。それなのに残ったのは周だった。

周の不気味さと、三栖のまっすぐさはこのあとが気になる案件。

『Messiah メサイア -銅ノ章-』の感想より

三栖と周の関係は特に重要で、近しい人の死から完全な平等社会を目指すいわゆるステレオタイプのテロリスト三栖と、自分を認めてくれない父親(政治家)に対する反抗心でテロリストとなる俗人的な周は一見水と油で相容れない。周は三栖も含めて常に周囲を試している。どうして他人を信じられるのか。信じて何の意味があるのだ、という自分自身の疑問を他の人を使って確認している。そんな周に対して、三栖も初めのうちは互いの利害で付き合っていた。けれど次第に二人は自分自身に足りない部分を補いあうようになった。この二人はメサイアのような二個体間の信頼関係ではなくて、徐々に一個体を目指して集約していく感じの繋がり。

『Messiah メサイア -白銀ノ章-』の感想より

二人は自分たちの正義のために評議会に入り、評議会を抜けて、公安四係に入った。行動を共にはするが三栖と周の思惑は全く異なる。それでいて一緒にいるのは、「ベターハーフ」というより「片割れ」だからかなと思う。自分にはない部分を感じる相手であり、ない部分だからこそ大切にしたいというかそういう感じ。

『Messiah メサイア -紫微ノ章-』の感想より

今回の三栖と周は再会するようでしなくて始終切ない。でも今までのように上っ面でお互いのことを考えていないというのではなく、特に周がはっきりと三栖に信頼を感じていた。そこにはやっとわかり合えた兄との別れによって、精神が壊れてしまった周の孤独も影響しているかもしれない。周は手が届きかけていたものを失うことの多い。そして、自分に対する要求も高い。環境に失望し、他人に失望し、そして自分自身にも失望したら、それは絶望だ。彼には復讐が残されているからかろうじて生きているという状態かもしれない。

『Messiah メサイア -鋼ノ章-』の感想より

兄の堤嶺二を亡くし、総ての仇である父の堤貴也へ復讐を果たした周は本格的に生きる意味を失う。そこで、復讐のことだけ考えていた周の救いとなったのは三栖の「この国を変えたい」という革命への強い思い。三栖も周のことを引き受ける決心があるし、互いが互いの生きる意味(救世主)になった。サクラたちに比べて随分時間がかかったけれど、この二人がこうなることは定められていたことのような気さえする。二人の出会いのスピンオフがほしい。

『Messiah メサイア -深紅ノ章-』の感想より

自分の感想*1を時系列でみていっても、周が三栖に依存していることをこれだけ殊更書いていて驚く。果たして二つが一つに収斂していくことが必然だったんだろうか。それは分からないけれど、周にとって三栖が永遠になるために、三栖にとって周が永遠になるために、永遠にお互いを失ってしまうことが重要である気はする。

もしかしたら、これは三栖が周にかけた呪いであり祈りなのかもしれない。周が三栖を忘れないようにという呪い。周が復讐でなく革命のために行きていけるようにという祈り。総じて死は否定ではなく、生の肯定だなと思った極夜だった。

わかりみのある極夜の感想

aoionon.hatenablog.com

メンタルリセットしたい時に観る映画

現世を生きているとあらゆる外的要素に思考を占拠されていると感じる時に観ている映画一覧を晒すだけ。

青の炎

青の炎 [DVD]

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どうなるか初めからなんとなく分かっている物語なのに、最後に絶対泣く。いやめっちゃしんどい。涙活っていうのはこれかなって思いながら観てる。

疾走

疾走 スタンダード・エディション [DVD]

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つい最近観て、「韓英恵かわいいな」と思うと同時に少年少女の無垢さはただそれだけでプライスレスだなと。演技というより素であることが尊い。あとトヨエツは存在自体がエロい。

害虫

害虫 スペシャル・エディション [DVD]

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宮崎あおいは魔性だよねって話と、ナンバーガールは最高だねという話。自分と同じ歳以上(30歳代)にとっては無条件サイコーなんだけどこの組み合わせ。ほんと知って。

ユリイカ

ユリイカ(EUREKA) [DVD]

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宮崎あおいの真骨頂って感じがある。彼女が満面の笑みを浮かべるだけで世界の半分が代わりに不幸せになるんじゃないかと思う。ひたすら暗い。予めお伝えすると、ここにあげる映画はぜんぶ暗いです。

 

ギミー・ヘブン

ギミー・ヘブン スタンダード・エディション [DVD]

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 全体としてはクソなんだけど、ここでも魔性な宮崎あおい安藤政信松田龍平の人生を狂わせて、最終的には意味の分からない理由で江口洋介を選ぶというここでも少女×おじさんかよっていうロリコン映画の良さがある。そう、ロリコン映画は癒される。

エリ・エリ・レマ・サバクタニ

エリ・エリ・レマ・サバクタニ 通常版 [DVD]

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 浅野忠信宮崎あおいロリコン映画。あと余談なのですが、◯原◯也って伏せ字になってたら、中原昌也って思うの。私は。

スワロウテイル

スワロウテイル [DVD]

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ほかより幾分かポジティブ。でも岩井俊二は基本的に鬱々とさせたがるし、なんだかんだそういうの求めちゃう。多分だけど、日本人の鬱のツボ的なものがある。 そういうのに触れると浄化される感じがするのは自分だけでしょうか(ask)

リリィ・シュシュのすべて

リリイ・シュシュのすべて 通常版 [DVD]

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 この流れであげないわけにはいかないかなって。私自身が北関東出身だということもあり、稲穂の中でCDプレイヤーで精神乗っ取り系の歌を聞いてるシーンなんかはファンタジーなのにリアルな画として観た。いや~ノスタルジー。

エレファント

エレファント デラックス版 [DVD]

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ベートーヴェンの『月光』が体に流れ込んでくる。物語自体は事件が起きたことを描いて終わるだけなのだけど、観た人たちはなにかの答えを探してしまう。観るたび感じることが違うんだ。それが良き。

アンテナ 

アンテナ スペシャル・エディション [DVD]

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苦しむ加瀬亮を観てると血液が血管を巡る音が聞こえる気がする。

コンセント

コンセント [DVD]

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田口ランディ三部作 『アンテナ』『コンセント』『モザイク』。色々問題のある作品ですが、ひとまず好きだし、映画はもっと好き。市川実和子はあ宮崎あおいと違うタイプの魔性。

ポルノスター

ポルノスター [DVD]

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千原ジュニアのギラギラは致死量を越えるので、万死に値する(良い意味)と思う。観ているといっそ自死も含めて生き方とか考え直したくなる。嘘です。

90年代終わりから2000年代あたりがやっぱり自分の映画の原体験なので、そこらへんの映画には弱いし、思い入れが強いから、いちいちノスタルジックな気分になって、「なにかあればいつでも止めればいいか」と思えてしまうのほんと不思議。たかが映画なのにね。

ミーハーオタクな澁澤龍彦が好き

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澁澤龍彦が死んでから30年が経つらしい。

「現在に生きるアングラ*1」という麿赤兒×四谷シモン×桑原茂夫のトークイベントを見に行った。「あゝ新宿*2」の展示会が新宿高野ビルで行われている。そのイベントだった。麿さんはテレビや舞台で見るままで、四谷シモンはとてもダンディで美しかった。そんな彼らも澁澤龍彦を懐かしんでいた。

私は澁澤龍彦が好きだ。でも好きな理由は彼の小説が面白いからではない。彼はサドやバタイユの翻訳者として理解されているけれど、私は澁澤のエッセイばかりを読んでいるし、純粋にミーハーオタクの鑑として彼を尊敬している。澁澤龍彦は自分の好きなものを好きということに躊躇がなかった。一方で、好きだとしても対象を網羅的に知るよりも、それに勝る広角性への拘りがあった。極論、対象の人となりや性格がどうしようもなくても全く構わないという感じ。まるで人間は完璧ではないというかのように、彼の好きには愛情と諦めがある。そんなスタンスだから、彼は三島由紀夫寺山修司のような時代の流行り物とも一緒に楽しく生きていたし、そんな人たちからも愛されていた。澁澤龍彦の「好ましいところは褒めてやり、そう思わないものには基本的に言及しない」という友人へのスタンスを知るたびに、上手い生き方だなぁと思う。澁澤龍彦は好きのコレクターだった。それだけだった。

澁澤龍彦ふたたび』に菅野彰が寄せた文がとても印象的だったから一部抜粋しておく。三島由紀夫作品の中でもあまりできの良くない『音楽』を読んで、澁澤龍彦が「女子供に向けてわかり易く書いた小説だ」と解説を書いたことに対し、若かりし頃の菅野彰三島由紀夫澁澤龍彦に決別したという。そんな作品を書いた三島由紀夫も、いつもは切れ味の良い澁澤龍彦が友人だからといってそれを当たり障りのない言葉で片付けたことも許せなかったのだろう。けれどそれから時間が経ち、改めて三島と澁澤が「仲のいい友達だったんだな」と知った菅野彰は、澁澤龍彦のあの文章も「他愛のない悪口だ」と感じることができたという。すべては澁澤龍彦なりの愛する人への悪口だったのだろう。

ミーハーなオタクがミーハーなまま好きを突き通す。私もそうありたい。やっぱり私はミーハーオタクな澁澤龍彦が好き。

どうやったって変化してしまう(お気持ちブログ)

好きなものが、どんどん様子を変えてしまう。

その過程は呆気なかったり、どうしようもなかったりする。私は彼女たちが解散したり、程のいい脱退をかましたりするのを止められないし、彼が大麻を吸ったことがバレて自殺を図ろうとしても(実際のところはわからないけど)、師と慕っていた人のお店を出て他のお店に移籍しても、直接的に私に関係のあることなんて何もない。ただ、「なんとなくさみしい」だけ。この「なんとなくさみしい」が積もって、「さみしい」になることはない。ただ、「なんとなくさみしい」だけ。私は何かを好きでいる過程に、「嫌いになること」を入れていないけど、その代わりに変化を受け入れることは積極的に行なっている。私だって変わる。みんな変わってしまう。楽しむのも自分次第、憎むのも自分次第。私はそういう変化の影響で嫌いを作りたくない。だから、それはそれとして受け入れることにしている。

でも本当は「センスがない自分」を認めたくないだけなのだ。

意見を変えて、乗り換えた瞬間に、自分の選択が誤っていたと、それにかけた時間が無駄だったと認めてしまうことになる。それが私には出来ないだけ。ずるずるといろんなところにまたがって、DD名を乗りながら、推しの幸せを毎日祈ってる。基本的に誰かと馴れ合う必要ないから壁打ちブログを書いてるわけで、必要以上に団結するつもりもない。そもそもいろんな人がいるな〜という多様性を感じられる場を求めてる。

ってか全部肯定されて〜〜〜!自分の好きなものを「いいね👍」されて〜〜〜!以外の気持ちはほぼないのよ(極稀に怨念)。というところで流行りのお気持ちブログを書いてみた。おわり。